モーニングコール＃２ ユノ〜Call Me Maybe〜

In the Cafe〜ユノside〜 ページ8

朝からソロの撮影があって、僕はみんなと別行動をしていた。
一通り仕事をこなし、午前１１時。
ジェジュン達との合流までは１時間近くあるらしい。

何気なく外の景色に目をやると、ちょっと目を引くカフェがあった。
グリーンのパラソルがやわらかな日陰を作って、僕らを呼んでいる・・・


横でスケジュール確認をしているサブマネージャーを誘ってみた。

『ねぇ、ヒョン。あの店で休憩しませんか？』

目立ち過ぎない看板には、軽食と手作りデザートのメニューがあった。

サブマネ『よし、ちょっと腹に何か入れとこうか』

『おー、カツサンド美味そう♪限定20食だって。あ、イチゴミルクもある！(笑)』

サクサクとメニューを決めて注文する。

ランチにはまだ早い時間だから、人も少ない。
店の奥には1組の老夫婦がいたけれど、僕が芸能人だと気づくことはなさそうだ。
二人で仲良く話をしている姿は微笑ましくて、自然と両親が歳をとった姿と重なった。

それにしても平日の昼間って、すごい静かなんだなぁ(笑)
まぁ、僕も大学生ではあるけど・・・学生も、ファンもいないし。

んーっ！と椅子の上で背伸びして、高い空を見上げた。

『マネヒョン〜！いい天気だよー！』

雲一つなくて、真っ青な空。
外で過ごせるこんな時間は久しぶりだから、みんなには悪いけど得した気分♪


食事も終わり、会計するヒョンを待っていると・・・

パタパタと走りながらこっちに向かってくる人がいる。
つばの広い黒の帽子を被って、帽子と同じ黒のタイトなワンピースを着た女性。
シンプルな装いでもスタイルの良さが際立っていた。

？「あっ、あのっ・・・！・・・あ、いや、えっと・・・」

え？ ん？ 日本語・・・？

あ・・・、僕に用事かな？
すぐ近くにいるのに、俯いているから顔はよく見えなかったけど、
大人な服装のわりに慌てた様子とのギャップがあって、可愛い人だな・・・そう思った。

はーっは！ 今日は良い日だ(笑)


？『アンニョンハセヨ。ペンイムニダ(ファンです)。』

あ、やっぱりぃ？(←ニヤニヤ)
今度は流暢な韓国語で話してきて・・・

『カムサハムニダ〜(ありがとうございます)』

僕も母国語で挨拶する。ファンは大事にしなきゃね？
背の低い彼女の為に、少し屈んで視線を合わせてみる。

ちっちゃ〜い(笑)

とびきりの笑顔で答えて・・・、僕は固まった・・・


？『イルムルガルチョジュセヨ(名前を教えてください)！！』

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