モーニングコール＃２ ユノ〜Call Me Maybe〜

予想外！ ページ22

「ハァ〜・・・」


目の前の光景に驚き、声も出ない。

「この人だかり・・・全部ファンなんだ？」


遥か彼方に見える入り口。右手に握りしめたチケット・・・

「・・・どうしようかな」


本当に並んじゃう？

・・・それとも来たフリして帰っちゃおうか・・・

私を悩ませるのは、最近韓国で友達になったサリーからの頼み。
どうしても用事で行けなくなったファンイベントに行って欲しいとのことだった。
免税店でかなり商品を買い込んだ人にだけ抽選で当たる、レアなハイタッチ券らしい。

サ「Aだから譲るんだからね？絶対にジェジュンに会って、触った手で私と握手して！」

「ハイタッチって、何？」

そこから分かっていない私だったけど・・・


同じ留学生で家庭の境遇も似てた私達はすっかり意気投合し、一緒に韓国のことをもっと知ろうと、お寺や遺跡巡りなんかを計画し始めた。

好きなK-POPアイドルの話になった時、サリーがTVXQのジェジュンのファンだと言い出して、

「TVXQって聞いたことある。私はモデルのジェジュンが好きだよ！」

サ「モデルの彼もいいよね。綺麗な体してるし・・・」

「うんうん！綺麗だし男らしい・・・よね？///」

サ「私達、ジェジュンを応援しているところも同じだね！」

「本当だ！(笑)」

なんて激しく同意して、照れる私はどうかしてる？(笑)

でも・・・実際に会って以来、彼の澄んだ瞳とスラっとした後ろ姿が頭から離れないほど、ファンだから///



＊

＊

＊


再び会場前にて。

人波が進むにつれ、警備員らしき人達と、幾つもの仕切られた入り口が迫ってくるのを確認しながら、今夜はチャンミンの家で何作ろうかな〜なんて考えていた。

「人数が多いなら、やっぱ鍋だよね〜」

キムチ鍋？

ちゃんこ鍋？

水炊き？

しゃぶしゃぶ・・・？




『―― 確認します』

突然聞こえたスタッフさんの言葉に顔を上げると、いつの間にかドアの前で。

『誰の列に行きたいですか？』

「え？」

ファンの中でもみくちゃにされながら、TVXQが一人ではないことを今更知った・・・





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