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「この耳には俺があげたピアスだけして。」
けだるい体をお互い抱きしめたまま、そう言ったドンへにペロリと耳朶を舐められる。
「…ゃ…もう!!」
「はは。いっぱいピアス贈らなくちゃ。」
「いっぱい…?」
「…ん。Aが落としても落としても無くならないくらいいっぱい(笑)」
「ヤー!!もともと、ドンへのピアスのせいなんだから!!」
「俺のピアスのせい??」
「……あっ。」
「なになに?どういう事??」
興味津々で聞いてくるドンへは本当にしつこくて…
結局、癖がついた原因を話すハメになって…。
恥ずかしさに顔をドンへの胸に埋める。
「そんな前から……?ん?俺を好きだったの?」
意地悪にそう聞いてくるドンへの背中をバシリと叩いたのに、聞こえてくるのはクスクスと笑う声。
「ねぇ…」
「ん?」
「……ラナは……」
雰囲気が悪くなるのを承知で、避けれない事を聞く。
「ラナは…」
本当は耳をふさいでしまいたかったけど、ドンへの胸に顔を埋めたままコクンと頷く。
「俺の妹なんだって。」
「……へ?」
自分史上1番マヌケな声が出て、思わず顔を上げる。
「(笑)言われたんだよ。ずっと妹を可愛がるお兄ちゃんみたいだったって。今度はAとのデートに自分を呼んでってさ。」
「……ラナ」
「………それで。」
「え?」
「それで…そっち…は?」
不安そうな声がして、ドンへの眉が下がる。
それにまた愛しさがこみ上げて来るのだからしょうがない。
「隙間がないんだって。」
「へ??」
私の言葉にドンへもマヌケな声を上げる。
「ジフンさんが入り込む隙間がないんだって…。」
そう言えば、痛いくらいにギューッと抱きしめられる。
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作者名：HARU
| 作成日時：2015年9月30日 21時
