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『今ね〜、カメラマンさんにお願いしたんだけど。』
『な…何を…?』
『Aちゃんとドンへ君で撮って欲しいって♪』
『はぃ…?』
『いや〜、こんな美人さんが絡んでくれたらドンへももっといい表情しそうだよね!!』
ニコニコと悪気のない物言いに………殺意が芽生えそう。←
『あ…あの、でもAちゃんもいきなり言われても困るんじゃ……』
と、まともな事を言ってくれたのはすぐ側まで来ていたドンへさんで。
ドンへさんも困ったように眉を下げてる。
心の中でもっと言って!!って思いながらドンへさんを見れば、急にアワアワしだして視線を逸らされた。
『大丈夫よね〜。モデル経験がない訳じゃないし。』
『ね…姉さんっ!?あんな昔の事!!』
『え?経験者?じゃぁ、余計にイイね!!』
ニカッと笑って親指を突き上げるカメラマンさんへの殺意が増す。
確かに。
確かに以前雑誌のモデルをしたことはある……あるけど、それは高校の時の若いが故の勢いというか…
今となっては、かなり恥ずかしい思い出なのに。
『Aちゃん、雑誌の専属モデルにならないかって言われたくらいなんだから!!』
何故か爆弾を投下し続ける姉に、もう項垂れるしかない……
『わかりました……やればいいんでしょ!!』
開き直ってそう言えば、おぉっといろんな所から声が上がった。
そうと決まれば、とメイクさんが近づいてきてササッとメイクをなおされる。
『わー、すっごいお肌キレイ♪ほとんどなおすとこも無いくらいね。』
『ありがとうございます。』
『衣装はどうしますか〜?』
メイクさんの隣にやってきた女性がカメラマンさんの方を見ながら問うと、《そのままでいいよ。》っていうなんとも適当な答えが返ってきて。
ほぼ来たままの姿な私がカメラの前に立たされることになる。
………つまり公的な撮影じゃ無いってことよね?
多分、筆頭株主の姉のワガママを聞くように言われてたんだろう…って解釈して少しホットする。
記念写真ぐらい撮ってやれ…っていうふうに。
撮影された写真が世に出回る事はなさそう。
メイクも衣装も自前のままでちゃんとした雑誌に載せれるわけないもの。
『じゃぁ、二人ともセットに入って。』
そう言われてドンへさんとセットに向かう。
セットに少し段差があって。
その前で当然のように出された手。
少しだけためらってからその手にそっと自分の手を乗せれば、ギュッと握られて思わずドンへさんを見る。
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alexandrite_bbc(プロフ) - HARUさんはじめまして^^全作品読ませていただきました!占ツクからはもう離れてしまったのでしょうか、、、いつかまた更新されることを楽しみに待っております^^ (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1875bc1f3a (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - とてもドキドキしながら読ませて頂いてます(//∇//)続きも楽しみにしています!! (2019年11月2日 5時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - 姫稀さん» ありがとうございます!!ずっと更新できていないんですが、こうやってコメントを頂けると頑張ろうって思えます!! (2018年9月19日 19時) (レス) id: 7152b2ed7f (このIDを非表示/違反報告)
姫稀(プロフ) - とても素敵な話で、読みながらドキドキしてしまいました。こんなシチュエーション最高 ヒロインちゃんとドンへがどうなるのか、めっちゃ気になります!!続きがとっても楽しみです♪ (2018年9月19日 9時) (携帯から) (レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - まゆまゆさん» コメントありがとうございます。そうなんです。まさかのお馬さん出てきました(笑)ヒョクのたまに『どうした!?』って言いたくなるところも可愛いですよねwww更新、頑張りますね!! (2015年6月22日 23時) (レス) id: f9eb079c21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HARU | 作成日時:2015年6月15日 12時