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『まぁ、当然でしょうねー。朝までラブラブだったのに、夜にいきなり別れてって言われてもね〜。』
ケラケラと楽しそうに笑う西園寺さん………天女様の守人は悪魔だ(泣)
でも、実際そうで。
電話の向こう。
愛しかったはずの声は、いくらも俺に響かなくて…
その事実に、自分自身戸惑う程だった。
だって、絶対胸がいたんで泣いちゃうと思ってたのに。
彼女からの《なんで!?》っていう高いヒステリックな声に、どんどん冷めていく俺。
きっとこれがAちゃんの声だったら、ヒステリックな声すら愛おしんだろうなぁなんて最低なことを考えていたぐらいで。
しかもその後に、Aちゃんがヒステリックな声を出す機会なんてまず無いか…とか1人で納得して、彼女が何を言ってたかまるで聞いてない始末。
『ごめん。本当に俺が悪いんだけど…。別れて欲しい。』
『オッパ!!朝は大好きだって言ってくれたじゃない!!』
『うん。大好き《だった》んだ…。でも、出会っちゃったから…』
天女様に。
写っちゃったから。
あの吸い込まれそうな瞳に。
『ごめん…』
『嫌よ!!別れない…別れないから!!』
そう言って一方的に切られた電話。
何度かけ直しても彼女が出てくれることはなくて…。
結局、昨日のうちにどうにかなんて出来なくて。
『残〜念。明後日には日本に帰っちゃうのになぁ〜。』
『えっ…』
西園寺さんの呟いた言葉に固まる。
明後日…明後日にはAちゃんが帰っちゃう…!?
『今のAちゃんの様子なら二度と韓国来ないって言いそうだしなぁ〜』
『っ!!!?』
二度と来ない……二度と会えない…?
体を寒気が襲って、手が震える。
『…………嫌なら頑張って。』
小さく聞こえた声に振り返ったけど、西園寺さんは既に遠くに歩いていた。
頑張れと言われた事と、今までよりずっと柔らかい響きの声だったこと。
ほんの少しは味方になってくれてる…?って甘い考えが頭をよぎった俺。
現金にも手の震えが止まって、それに自分で苦笑した。
『はぁ…。でも、どうやっ…!!!?』
ため息混じりにAちゃんの方に視線を向ければ、トゥギヒョンがAちゃんの手を軽く握ってるところで…
ーーー気がついたら、トゥギヒョンとAちゃんの間に立っていた
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alexandrite_bbc(プロフ) - HARUさんはじめまして^^全作品読ませていただきました!占ツクからはもう離れてしまったのでしょうか、、、いつかまた更新されることを楽しみに待っております^^ (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1875bc1f3a (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - とてもドキドキしながら読ませて頂いてます(//∇//)続きも楽しみにしています!! (2019年11月2日 5時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - 姫稀さん» ありがとうございます!!ずっと更新できていないんですが、こうやってコメントを頂けると頑張ろうって思えます!! (2018年9月19日 19時) (レス) id: 7152b2ed7f (このIDを非表示/違反報告)
姫稀(プロフ) - とても素敵な話で、読みながらドキドキしてしまいました。こんなシチュエーション最高 ヒロインちゃんとドンへがどうなるのか、めっちゃ気になります!!続きがとっても楽しみです♪ (2018年9月19日 9時) (携帯から) (レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - まゆまゆさん» コメントありがとうございます。そうなんです。まさかのお馬さん出てきました(笑)ヒョクのたまに『どうした!?』って言いたくなるところも可愛いですよねwww更新、頑張りますね!! (2015年6月22日 23時) (レス) id: f9eb079c21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HARU | 作成日時:2015年6月15日 12時