-31-(卯月) ページ32
Aちゃんは私の事を生まれながらの女王様だと思ってる。
だけど、実際は物事や人を動かすのが他の人より得意なだけ。
それも事業を展開する両親を幼い時から見て学んだだけで。
もちろん本来持ってる能力もあるかもしれないけど、ほとんどは後天的に経験や努力から生まれたもの……
そこに存在するだけで人を魅了するAちゃんとは根本的に違う。
言うなれば本当の女王様はAちゃんの方。
しかも、周りがせっせと働いてくれちゃう女王蜂。
なのにそんな事はまーったく気がついてないAちゃんにイライラしたこともあったけど……
今では自分の役目にも納得している。
そう思えるようになったのは、Aちゃんが自分の部屋に閉じこもるようになった頃から。
以前は社交的でどこのパーティーでも中心で笑ってたのに、少しずつ年齢を重ねるごとにパーティーに顔を出さなくなって…
本人の中ではお見合い話が出始めてめんどくさくなったって話が出来上がってるけど…
実際はAちゃんの魅力に我を失ったストーカー野郎達のせいで。
私や父様が手を打つのがもう少し遅れていたら、きっとAちゃんはここにはいない……。
それぐらいの恐怖を味わって、自己防衛のためにAちゃんは自分の記憶を改ざんした。
Aちゃんは諸刃の剣。
人を魅了し過ぎて、身を危険にする。
だから、私がいるの。
ファンフィクだって。
もちろん趣味でもあるけど、Aちゃんが安全な場所にいるための一つの道具。
そして、彼らは………現実の世界に慣れていくための道具。
いろんな国のいろんな人間をピックアップして、私と父様が白羽の矢を突き立てた。
絶対にAちゃんに溺れるだろう彼を見つけた時は、ほんの少し申し訳ない気持ちになったっけ。
だって、彼の一生はAちゃんのために捧げられるんだもの。
案の定、彼はAちゃんを一目見てその瞳を大きく見開いた。
329人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
alexandrite_bbc(プロフ) - HARUさんはじめまして^^全作品読ませていただきました!占ツクからはもう離れてしまったのでしょうか、、、いつかまた更新されることを楽しみに待っております^^ (2019年12月5日 0時) (レス) id: 1875bc1f3a (このIDを非表示/違反報告)
manmaruu(プロフ) - とてもドキドキしながら読ませて頂いてます(//∇//)続きも楽しみにしています!! (2019年11月2日 5時) (レス) id: 786210485f (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - 姫稀さん» ありがとうございます!!ずっと更新できていないんですが、こうやってコメントを頂けると頑張ろうって思えます!! (2018年9月19日 19時) (レス) id: 7152b2ed7f (このIDを非表示/違反報告)
姫稀(プロフ) - とても素敵な話で、読みながらドキドキしてしまいました。こんなシチュエーション最高 ヒロインちゃんとドンへがどうなるのか、めっちゃ気になります!!続きがとっても楽しみです♪ (2018年9月19日 9時) (携帯から) (レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - まゆまゆさん» コメントありがとうございます。そうなんです。まさかのお馬さん出てきました(笑)ヒョクのたまに『どうした!?』って言いたくなるところも可愛いですよねwww更新、頑張りますね!! (2015年6月22日 23時) (レス) id: f9eb079c21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:HARU | 作成日時:2015年6月15日 12時