ほんの数週間。 (ページ4)

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「あー、でも……。」

「でも…?」

実はそうすることが難しい…なんて言われるんじゃないかと身構えたら

「会った夜は寝かせてあげられないから、朝ごはんは作れないかな(笑)」

「なっ!?ピョ、ピョンテ!!」

「ははは。でも……本当に。きっと…離せないよ…?」

『今だってこんなに抱きしめたいのに……』って急に甘くなった声が耳に響く。

カーって体が一気に熱くなって…

「私も…抱きしめてもらいたい……。」

って素直に言葉がこぼれてくる。

なのに。

「Aのピョンテ(笑)」

「ヤー!!」

「うそうそ(笑)………嬉しいよ。」

あのニコーって笑ってる笑顔が想像できる声。

「あー…早くAに会いたい。」

「……うん。」

「A…」

「ん?」

「浮気……してない?」

「何言ってるの(笑)まだほんの数週間なのに。」

「数週間『も』だよ……。」

そう言ったドンへの声は、不安そうで。

私ってそんなに信用ないのかな…?

「ドンへ……何が不安?」

「………。」

「私のこと…信じられない?」

「ち…違うよ!!そうじゃなくて………」

「そうじゃなくて?」

「さっきみたいに泣いてても、俺は慰めに行けないし……きっと泣いてることにも気が付けない……」

「それは、しょうがないことだよ?」

「わかってる…わかってるんだけど。誰かが…俺の知らないところで泣くAの涙を拭くんじゃないかって……」

「じゃぁ……泣かない。」

「……え?」

「ドンへが不安なら…泣かない。」

「A…。」

「そのかわり……ドンへの前でいっぱい泣くから。」

『覚悟してね』って言って笑えば、またドンへが『A』って私の名前を呼んで。

その声が愛しくて、ギューって胸が苦しくなる。