待望少女、始動：(3) ページ5
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号令が掛かり、
１時限目が終了した。
次の授業は選択科目のため
生徒達は各自移動を始める。
そんな中、ホームルーム中も
熱心に手を動かしていた
Aに興味を惹かれた冬月 シロウは
試しに近付いて見る事にした。
邪魔しないようにそろりそろりと接近し、
手元を覗き見る。
そこには人物像や、部屋の模型図等が
事細かく書き記されたルーズリーフが
机上に整頓されており、
当の本人はその紙束をファイリングしていた。
｢何をしているンですか〜？｣
シロウが声を掛けると
Aは面倒臭そうな顔で
彼を一瞥したが、
目を逸らしつつ渋々と口を開いた。
｢ここ最近起きてる
事件のまとめだよ」
Aが手に持つファイルの表紙をちらりと見遣ると、
確かに“資料集”と明記されていた。
途端に目を輝かせたシロウは
前のめりに彼女に詰め寄る。
｢そ、それは俗に言う
“事件簿”ってヤツじゃないですか！！
ボクにも見せてくれませんか！？｣
やっぱりな、と彼の反応を
予想していたAは
自分の返事を聞くまでもなく
伸ばされたシロウの手から
逃れるようにファイル手に取り、
素早く鞄に仕舞った。
｢私にメリットがないと見た。
よって却下だ｣
「そんな〜...
Aさんがオカルト部に
入部してくれればボク達も
捜査に協力しますよ？」
「遠回しに勧誘しないでくれ給え」
あからさまにガックリと肩を落とすシロウ。
まぁ、彼の申し出を一蹴したのは
単独行動の方が楽という
単純明快な理由なのだが。
次の授業の教材を揃え終わり、
二人並んで雑談しながら
廊下を歩いていると
階段前に人影を見つけた。
「おや？
彼は今日来た転校生ですね」
「あぁ。
見た所、
移動先の教室が分からないのだろうね」
Aの推測通り
目当ての教室が分からず
ウロウロしているノブユキ。
(こんな時に転校してくるなんて
不運な人だね....
巻き込まれれば陸なことにならないのに)
数ヶ月前までは音沙汰もなく
平凡な日々が続いていたのだが
随分と物騒な日々になったものだ。
(まぁ、私にとっては
これ以上無いほど魅せられる毎日になって
常に心躍らされているのだがね)
＿＿＿でもさすがに気の毒か…
右も左も分からない場所に
突然放り出された哀れな彼に
Aは心中で手を合わせた。
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蓮花 - 夢主タイプです！更新頑張ってください！ (2020年12月17日 7時) (
レス) id: ed23f405ff (このIDを非表示/違反報告)
焦げマシュ(プロフ) - 夢主の設定めっちゃ好きです！！これからも無理せず更新頑張ってくださいね！応援してます (2020年5月23日 23時) (レス) id: 25bc55c09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽空 | 作成日時：2019年10月21日 17時
