絶望のはじまり：(11) ページ13
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「あ、あれは…」
「オモタくんですね。
さっきツバサくんを保健室に
連れていってましたが…
帰ってきてたンですね…」
犯人の特定に動いたA達が
２−Bの教室を覗くと
オモタが神妙な面持ちで立っていた。
「そういや、部屋の鍵をもってきたのは
オモタじゃなかったか？」
「嗚呼、彼だったね。
それじゃあ少し、話を聞いてみようか。
シロウくん」
「え、そこでボクに振るンですか？」
「私はあまり親しくないからね」
「自分で言っちゃうンですかそれ」
「旨い物は宵に食え、だよ
ほーら、早く」
「まったく、貴女って人は…」
シロウは不満気にしていたが
気持ちを切り替え、オモタに話しかける。
オモタが鍵を持っていたことについて聞くと、
弓道部の鍵当番は毎日交代制で
自分が今日の鍵当番だったことを告げた。
その言葉に表情を変えたシロウ達に
嫌な予感を感じ取ったのか
「俺を疑っているのか！？」と取り乱す。
「別にそんなことは言ってませンけど〜
事件が起きた時、部室は密室でしたよね？
だったら、鍵を持っていたオモタくんを
疑うのは普通だと思いますが…」
完全に楽しんでいる様子のシロウが
追い打ちをかける。
しかし彼はツバサが発見される前、
自分は部員たちと一緒にいたと叫ぶように
言って退けた。
「弓道部のみんなに確認してもらってもいい！」
「ふむ…
じゃあ、オモタくんにはアリバイが
あったということですか…」
「これは困りましたね…」と振り出しに
戻ったことに落胆したシロウにキスケが
「やっぱり鍵をもっていたオモタは怪しいよ…」
と口を挟むとオモタは遂に腹を据えかねた。
「な、なんなんだよ、お前ら…！
俺はツバサの友達だぞ！」
「友人だからこそ、疑ったんだよ」
「！？」
今まで閉口していたAの発言に
一同は目を瞬かせた。
だがAは気にする素振りもなく、
オモタに詰め寄る。
「友人であるなら、
美影 ツバサの行動パターンも
ある程度は予測できるし、
何より警戒心を持たれにくい。
今回の犯行は美影 ツバサと
二人きりにならなければ成立しないからねぇ」
微笑を浮かべ、心の奥を見透かすように
彼の瞳を覗き込む。
「へ、変な言いがかりをつけるな…！！」
底の知れない不気味な風情の彼女に
オモタは無意識に退いた。
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蓮花 - 夢主タイプです！更新頑張ってください！ (2020年12月17日 7時) (
レス) id: ed23f405ff (このIDを非表示/違反報告)
焦げマシュ(プロフ) - 夢主の設定めっちゃ好きです！！これからも無理せず更新頑張ってくださいね！応援してます (2020年5月23日 23時) (レス) id: 25bc55c09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽空 | 作成日時：2019年10月21日 17時
