【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 肆

ep186 ページ39

―貴女side―



大腕を広げながら満面の笑みで言い放った私に心底不審な視線を送る2人。



「……武市先輩、コイツ本当に攘夷四天王の元参謀なんスか？」

「えぇ、一応」

「晋助様がこんな奴の指揮に従ってたってことッスか？」

「そうなりますね」


うわぁ、前職疑われた挙句こんな奴呼ばわりされたよ。現鬼兵隊、辛辣。

なんて考えていると……



「晋助様がこんな奴に……ぅぐぁぁあああ！！
なんかそう考えたら腹立ってきたッス！アンタはここで消すッス！」


「わお、辛辣な挙句、理不尽と来たか」


小銃を構えた金髪の彼女に思わず苦笑していると、少し慌てたように武市さんがそれを止めた。


「早まらないで下さい。ここで彼女を消すのは得策とは言えません」


「その通りです！私はただ白夜叉の醜態を拝みたいだけの野次馬なんですから！」


「計画の邪魔をしない確証が無いじゃないッスか！！」



ほう……


「では、邪魔をしない確証さえ取れればいいってことですね？」

「え、……まぁ、それは――」


「じゃあ、私を縛って下さい」


「は？」



別に変な意味で言ったわけではないのにめちゃくちゃ冷めた目で見られる。
たぶん十中八九、そこのロリコン参謀さんのせいだと思うが……まぁ、この際それは置いといて話を進めよう。


「そしたら私は手出しできませんし、無害でしょ」

「でも――」


「私だけ薬盛った後に放置でしたし、そもそも今回の標的に私は入ってないんでしょう？なら問題無いのでは？」


それに……

「私の処遇に時間を割いてていいんですか？ほら銀時のドラえ○ん、サビ入っちゃいましたよ」



モニターを指差しながら笑えば、「仕方ない」と溜息を吐かれた。



そして手際よく後ろ手に縛られたかと思うと、モニターの真ん前に座らされる。


……たしかに特等席で見たいとは言ったが……。




案外、待遇が良かった。





　

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