ep148 ページ1
―貴女side―
「まぁ、大体の作戦は今伝えた通りです。何か不明点は？」
「不明点はねェですけどAさんはどうするんですかィ？城内駆け回ろうにも丸腰じゃ危ねぇですぜィ？」
「私は別行動するからいいよ」
操作していたパソコンを閉じて伸びをしながら考える。
まずはあのお方と落ち合うか。長官を使おうにも大義名分は必要だからな。
「ま、くれぐれもこちらの策が敵にバレないようお願いしますね。読まれた切り札なんかトイレットペーパーの足しにもなりませんから」
「じゃ、お先に失礼しますよ」と言って去ろうとしたところを
「オイ、橘」
副長のお声がかかる。
「……なんでしょう？」
「テメェ……全部片付けたら城内に紛れ込んでた理由、きっちり聞かせてもらうからな」
……このゴタゴタに乗じて誤魔化そうと思ったが無理だったか。
鋭い副長の視線にさすがに背筋も寒くなる。大事な将軍様に訳ありで近づいたんだ。そんだけ警戒されて当たり前か。
「……元から話すつもりでしたよ。遅かれ早かれね」
「バレなきゃ話すつもり無かっただろぉが」
「嫌だなぁ、キレないで下さいよ」
と笑うがまぁ、実際その通りだ。私のこの微妙な立ち位置を話すか否かは私の権限ではない。松平長官の決めることだ。
「というか、これから私の策に命預けるのに、そんな不信感満載じゃやってられないじゃないですか」
「ほざけ……」
「とにかくその不信感、今は仕舞っておいて下さい。
……それが出来ない貴方じゃないでしょう、副長？」
薄ら笑いを貼り付ければ、副長は舌打ちと共に私に背を向けた。
「さっさと仕事に行きやがれ、クソ参謀」
「はいはい、行って参りますよ副長殿」
そして駆け出した私は屋根の上の銀時と目が合う。
「銀時！これ持っといて」
ひょいと放り投げたインカムを「ぅお！……っもうちょっとマシに投げろ！」
文句垂れ流しながら受け取った銀時は心底嫌そうな顔でそれを耳に付けた。
「なに、俺らもお前の手駒に数えられてるわけ？」
「当然」と指をさせば
はぁ……と盛大な溜息を吐く銀時。
「国取り合戦なんか私達の十八番じゃん。せいぜい期待してるよ、白夜叉」
「あぁー今ので超やる気無くなった」
「それは勘弁」
そう言って笑い、私は目当ての場所へと向かった。
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ギラッフェ(プロフ) - 腐った女子さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです！励みにさせていただきますね！！ (2020年5月30日 15時) (
レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
腐った女子 - いつもこれが更新されるのを励みにしてます(笑) 更新頑張って下さい！ (2020年5月30日 1時) (レス) id: 59a5a46759 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 水神の狐さん» コメントありがとうございます！この回、性転換回というより野糞回だな…と個人的には思ってます笑笑 これからもよろしくお願いします！ (2020年5月1日 23時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
水神の狐(プロフ) - 安心と納得の野糞wwwめちゃめちゃすきです！！これからも更新頑張ってください！ (2020年5月1日 18時) (レス) id: 5a6fe00bf5 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ジャスタウェイさん» ありがとうございます！もうお名前からして同志って感じで嬉しいです！これからも宜しくおねがいします！ (2020年4月13日 16時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ギラッフェ
| 作成日時：2019年9月17日 19時
