【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀

ep25 ページ27

今日も今日とて散歩する昼下がり。


本日は昼に会議がないから大丈夫。

お給料も入ったしなんか美味しい甘味でも食べたいな、なんて辺りを見回していると喫茶処が目に入った。


「おねぇさん、白玉抹茶パフェ１つ！」

赤い敷物の椅子に腰をかけ、ふぅ〜と一息つく。出されたお茶をゆっくり味わっていると


「隣は空いているか？」

声とともに暗い影が差した。


「あぁ……空いてま――ぶッ！」

驚きのあまりお茶を吹いた私。


いや、だって何！？目の前の白い生命体は！？
ペリカン？……にしては寸胴だな。


呆気にとられてじぃーっと眺めているとその生物はサッとプラカードを出した。


『知り合いだったか？』

「い、いや……違うと思います」


こんな知り合いいたら怖ぇよ！嫌だよそんな交友関係！


混乱しながらも運ばれて来たパフェを味わう。
まぁ……世界は広いのだからそりゃこんな生き物もいるか……。

はははーと自分の脳内で勝手に話を片付けようとしていると、白い生物の背後に人が立っているのが見えた。

……そっか、白い奴は喋れないわけだからさっきの声はそっちの人か。
世の中、こんな意味不明な生物連れて歩くモノ好きもいるんだね〜


とか興味本位で後ろに立ってる人間を見た瞬間――――





　




「ぐごッ！！」



パフェの白玉が喉に詰まる。


「ぐぬぬぬぬぬぬぬ」

唸る私を見て察したのかお茶を差し出す白い生物……優しい。詰まった白玉を何とかお茶で流し込み、


「ぁ、ありがとうございまーす……」


一応、礼は言うがフードの下では冷や汗が止まらない私の現状。

だって、ちょっと待ってくれ。




何故、ここにヅラがいる——！？




いやまぁね、たしかにヅラがこの街にいることは銀時から聞いてたけども。遭遇するのが早すぎないか？


「エリザベス！長いこと歩いて疲れただろう。茶でも飲もう！」


んんん！？エリザベスぅぅぅ！？
んなルックスじゃないだろお前！

てか待って。なんかエリザベスさんスネ毛見えてますけど！見えちゃってますけどォ！？

男じゃん！てかオッサンじゃん！！何故エリザベス！？


分からねぇと頭を抱えるが……うん、ヅラが名付け親ならある意味納得だ。

それにエリザベスの性別なんて別にいいじゃないか。世の中知らなくていいことも沢山ある。

私はエリザベスのスネ毛からサッと目を逸らした。




　



何も見なかったことにしよう。


　

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