In Lumine __ (ページ23)

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結局、ダブルフリップは失敗

自分でも、顔が歪んだのがわかった

悔しかったけど、必死に堪えて立ち上がる

大丈夫、私にはまだチャンスがある

私なら、やれるはず。

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結果は、惜しくも2位。

3連覇を逃してしまった。

悔し涙を流しながら昌磨に抱きつく

昌磨も同じく2位だった。

昌磨「泣かないで…？」

そう、私の頬を両手で包んでおでこをこつんと合わせる昌磨

昌磨と目を合わせる

昌磨は、いつになく真剣な目をしている。

昌磨「大丈夫大丈夫。今回上手くいかなくても、また頑張ろ！」

そう、明るく言う昌磨

なんとなく元気が出て、私は笑顔で、うん、と頷いた

その直後、昌磨に、笑うか泣くかどっちかにして～、と言われ、デコピンをされたのは言わずもがな。

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表彰式も終わり、帰れる、と思っていた頃

通路から、聞きなれた声がした。

母「A！」

…最悪

今は1番会いたくない人の声

ぎこちなく振り返ると、鬼の形相をした母と、相変わらず表情の硬い父

私が動かずにいると、母と父は詰め寄るようにこちらへ寄ってきた

思わず身構える

どんな怒号が飛んでくるのかわからない。

私の近くまできた母は、口を開いて

母「大丈夫なの？！足首を庇っていたでしょう！ちょっと見せなさい！｣

「ごめんなさい、次からは気をつけ…え？」

私の中のシナリオでは、母に、なんで2位なのよ！どれだけお金と時間を費やしていると思っているの？！と怒鳴られる筈

しかし、飛んできたのは、紛れもなく心配の声

母「ほら、見せる！」

明日は槍でも降るんじゃないか、と考える

あぁ、ごめんごめん、と言って足首を見せる

明日病院に行くわよ、歩ける？と言う母

歩ける歩ける、大丈夫だよ、と返す

私が求めてた、愛のある家庭のカタチ

また明日ね、といって去っていく母と父の背中をみながら、嬉しさにニヤけそうになる顔を抑えるので精一杯だった