35話 ☆ ページ37
エンジェルside
「ヴァルｯ…！！どう言うつもりだ！」
「おやおや、俺のダーリン♡そんなに怒ってどうした？ん？」
「Aをどうするつもりだ…ｯ！このクソ野郎」
あの時俺の感は当たっていて、その日の仕事相手だった
抵抗したけど適わず、眠ったAを奪われ何処かへ連れてかれちまった
「ｯ頼むよヴァル！友達なんだ傷つけたくないｯ、俺の事はどうしようと構わないからさ！」
跪いてお願いするも、ヴァルは不敵に笑って俺を見るだけ
目線を合わせると、煙を吹きかけられる
「余程、気に入ってるらしいなあ♡
まぁ、確かに良い子だもんな、彼は金になる
エンジェル、お前が連れてきてくれたお陰で、うちはまた繁盛するよ。ありがとな♡」
そう言うと、あるモニターの電源を入れたヴァル
そこに映る姿に俺は絶望した
「A…、そんな」
声こそは聞こえないものの、嫌がって叫んでいる事くらい分かる。鎖で繋がれ、誰かも分からない男に襲われているA
こんなの…、俺が嵌めたみたいじゃないかｯ！
「ヴァルｯ！今すぐやめてくれ、頼むよ何でもする…！！
だからAに、あんな事辞めてくれｯ」
「やめる？これからじゃないか、エンジェル♡
今までお前ばかりを使ってきたからな、新鮮味が無くなってしまったんだよ
勿論、君はうちにとって必要不可欠だ。だから、少し彼と交代しようじゃないか」
「俺はまだまだ、頑張れるさｯ！本当だ！、」
必死に説得しようとするけど、その間にもAは襲われている…。どうしたらいいんだよｯ
「そうだあの子、呼んでたぜ？…お前の事♡」
「ｯ、」
この建物の中であることは間違いないんだ、駆け回ってAを探す。ヴァルが叫んでいるが無視だ
何処だ…！
何処にいるんだA！！
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．
ﾊﾞﾀﾝﾂ！！
「Aｯ！！クソっ離れろ！変態野郎ｯ！！！」
覆い被さる変態を引き剥がし、Aの側へ寄る
「A！……、Aｯ！！」
脱力し、視点が定まらないA
手首には、必死に抵抗した傷が残っている
お前は遅かったと…言われているようだった
「ｯ…、うぅッごめん、ごめんｯ！！A……、」
『…ェ…ﾝ、ｼﾞｪﾙ？』
小さく掠れるような声で呼ぶAを、強く抱き締めた
『どうしよう
僕……、
犯 されちゃった、』
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作者名：夛湖 (たこ) | 作成日時：2024年2月20日 2時
