参拾伍 ページ44
「あー、それなら気にしなくてもいいと思うよ。
伊之助の給料から出すから」
「給料?お給料があるのか?」
「そりゃ、あるに決まってるじゃん、この仕事命張ってんだから」
聞くと、月給20万程らしい。
位が上がると、もっと貰えるようになるんだとか。
「うーん、確かにボランティアでやるには割が合わないもんなぁ」
「ぼらんてぃあって、なんだソレ?」
「慈善活動みたいな…なんていうか、無償で労働してあげるみたいなかんじのアレだよ」
「なにそれ、藤の花の家みたい」
すると、開け放たれた(壊れた)襖から、おばあさんが入ってきた。
「失礼します。朝餉の準備が整いましたので、どうぞ席にお座り下さい。」
「あー、あの、襖を壊してしまって…」
「お気になさらず。どうぞ、お席に。」
お席にも何も、まだ机出してないし…と思いながら振り返ると、いつ出したのか、既に机と座椅子が4つ出ていた。
「や、やっぱり妖怪の類いじゃないのこのバ」
「シッ!!!」
善逸の口をパァン!!と手で塞ぐと、善逸は痛い痛いと言って涙目になった。ごめん。
席に座っておばあさんが準備をしてくれているのを待ちながら、善逸に向き合った。
「善逸のその金色の髪は染めたのか?」
すると善逸は少し顔を顰めて、
「いや、昔カミナリに撃たれてさ、こうなったの。
地毛なの。なんだよ、文句ある?!?!」
「なんでそんな急にキレるんだよ…別に文句なんかないよ。ただ、なんて綺麗な髪の毛なんだろうと思ってな。」
善逸は、自分の金色の髪をあまり良く思ってないのだろうか。
綺麗な蜂蜜色の瞳に、影がかかった。
でも、ほんとに綺麗で、つい触ってしまった。
「お日様に当たってキラキラ光って綺麗だなぁ、
暖かな黄金色だね。君そのものみたいだ。」
そう言って笑いかけると、彼はそっと僕の手を外して、顔を逸らして何かブツブツと念仏のようなことを呟き出してしまった。
気に触ってしまったのだろうか。
いきなり触ったからか?申し訳ない。
「すみません、席を外してました!!朝餉の準備ですか!!ありがとうございます!!」
元気よく炭治郎が入ってきた。
小脇にグッタリした伊之助を挟んで。
「何したんだよ、炭治郎…」
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ハナ(プロフ) - 神崎舞さん、大変失礼しました。直ぐに直させていただきます!教えていただきありがとうございました! (2019年9月12日 23時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 染のページ名前変換出来てませんよ。 (2019年9月12日 23時) (レス) id: 09069055ff (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 飴季さん、コメントありがとうございます!!複雑な設定なのもあり、描写は特に気をつけていますので、褒めていただいて本当に嬉しいです!!拙い部分もありますが、これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!! (2019年9月12日 22時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
飴李(プロフ) - 描写がわかりやすく、とても面白いです!過去や、6つの力、炭治郎との関わり方等、更新楽しみにお待ちしてます。応援してます! (2019年9月12日 22時) (レス) id: 3704481379 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - kitunetuki_040さん、教えていただいてありがとうございます!早急に直します! (2019年9月11日 0時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年8月24日 22時