弐拾弐 ページ30
｢俺の、妹のことなんだが｣
｢妹がいるのか、知らなかったな…｣
｢なかなか言い出すタイミングが無くてな。
俺の妹は禰豆子って言うんだ。母さんに似て、村でも1番の美人でな、凄く可愛らしくて綺麗なんだ。｣
炭治郎は自分の事のように妹…もとい、禰豆子ちゃんのことを自慢した。
よっぽど自慢の妹なんだな。
｢へぇ、是非とも見てみたいね。
その子は今どこに？鬼殺隊でないなら一緒に行動できないだろう、どこかの村で暮らしているのか？｣
｢…いや。禰豆子は…鬼、なんだ｣
｢鬼って、あの今日のやつ？｣
｢ｯ！！…違う、禰豆子は…！いや、そうなんだが違くてな、｣
明らかに慌て出す炭治郎。
鬼と聞いたら僕が軽蔑するとおもったのだろうか。
｢そんな焦って話さなくていいから、ゆっくり順を追って話してくれ｣
｢あ、あぁ、すまない…
…元々、俺はある山に家族で住んでた。
炭売りをして生計を立てていてな、父はもう死んでしまっていて、俺が代わりに働いて…贅沢できるような生活では無かったが、とても…とても幸せだった。｣
炭治郎は懐かしむように、慈しむように、それは幸せそうな顔で遠くを見てほのかに笑った。
でも、なにか苦しそうに見えるのは気の所為ではないだろう。
｢あの日…俺が、炭を村に売りに行って、少し帰りが遅くなってしまった。
もう日が随分落ちてな、山に帰る途中に、親切なおじさんが1晩泊まっていけ、と言ってくれた。
俺は家族が心配だし、断って帰ろうと思ったんだが、あまりにもすごい剣幕で言うものだから泊まらせてもらったんだ、そしたら…次の日家に帰ってみれば、家は、家族は、もう…｣
炭治郎の瞳に涙が溜まる。
悲しみや、憎しみの篭った炭治郎の瞳は、その日の惨状を想像させるには容易かった。
炭治郎は震えた声で、話を続ける。
｢鬼が、鬼舞辻無惨が、俺の家を襲ったんだ。
よりにもよって俺が居ない時に…！
妹や弟、母さんも、皆、殺されてしまっていた。
ただ1人、禰豆子だけを除いて。｣
｢禰豆子ちゃんは生きてたんだ｣
炭治郎は、悲しそうに微笑んだ。
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ハナ(プロフ) - 神崎舞さん、大変失礼しました。直ぐに直させていただきます！教えていただきありがとうございました！ (2019年9月12日 23時) (
レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 染のページ名前変換出来てませんよ。 (2019年9月12日 23時) (レス) id: 09069055ff (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 飴季さん、コメントありがとうございます！！複雑な設定なのもあり、描写は特に気をつけていますので、褒めていただいて本当に嬉しいです！！拙い部分もありますが、これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします！！ (2019年9月12日 22時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
飴李(プロフ) - 描写がわかりやすく、とても面白いです！過去や、6つの力、炭治郎との関わり方等、更新楽しみにお待ちしてます。応援してます！ (2019年9月12日 22時) (レス) id: 3704481379 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - kitunetuki_040さん、教えていただいてありがとうございます！早急に直します！ (2019年9月11日 0時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハナ | 作成日時：2019年8月24日 22時
