壊れた星の輝きを・参 【鬼滅の刃】【時透無一郎】

佰拾伍 ページ25

急いで謝るべきだ



僕の直感がそう告げていた


しかし、僕が言葉を発しようとしたところをAに遮られてしまった

…お願い、もう吉原に来ないで……っ。





自分勝手で申し訳ないとは思うけど…、今はちょっと、無理……っ






そんなお願い、聞き入れたくなかった


でも、これ以上何か言ってAを困らせてしまう方が嫌だった







…いや、違う



僕はAに拒絶されてしまったんだ

……Aからこれ以上、僕を拒絶する言葉を聞きたくなかった







今更考えたら馬鹿らしい

傷ついたのは僕じゃない


Aだ









こんな時、兄さんならどうするだろうか



兄さんは僕よりも周りを見ることが出来た

人の気持ちを理解することも出来る





ねぇ兄さん、兄さんなら好きな子に拒絶されてしまったらどうする…？















A、会いたいよ


僕はAの悲しむ顔が見たかったんじゃない






もう一度、僕に笑った顔を見せてよ










ーーー
ーー
ー


〜無限城〜




集められたのは上弦

彼らが頭を下げているのは女の姿をした鬼の頂点である鬼舞辻無惨





「お前たち、まだAは見つからないのか」


「申し訳ございません、無惨様」


「また私の支配から逃れた。完全にではないからか気配は感じるが……。無限城までは連れ戻すことは出来なさそうだ。

できて臓器ひとつ潰せるか否か。まあ良い、少なくとも私から逃げられないという戒めにはなるだろう


引き続き居場所を探れ」




「……はい」









ーーー
ーー
ー




同刻、蝶屋敷にて一人を除いて柱が集結していた



「この度はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます


Aさんのことも心配かと思いますが、今はもう一つ、やらなければいけないことがあります





そう、夢子さんについてです」










ーーー
ーー
ー



多数の場所で事が大きく動き出そうとしていた

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