壊れた星の輝きを・参 【鬼滅の刃】【時透無一郎】

佰拾参 ページ23

胡蝶side


今日はAさんと会える日ですね

火傷をした、とのことでしたが…、大丈夫でしょうか


早く行かなくては







「あれ、胡蝶さん」



「！！ 時透さんでしたか」





宇髄さんから事情は聞いてますが…


一日二日でこんなにやつれるものでしょうか


一回り小さくなったような気がします






「しっかりご飯は食べていますか？」


「……一応」




これは食べていませんね
今度栄養剤でも渡しましょうか




「胡蝶さんってここ、管轄区域じゃないよね」




……どう説明しましょう
まさかAさんのところに行くとは言えませんし




「Aさんの屋敷を掃除しに行こうかと」



「そうなんだ、僕も今から遊郭に行くんだ」



「え？」



…遊郭、まさか…





「Aさんに会いに？」


「うん、でも……」



いない、ですよね


だって、今Aさんは自身の御屋敷にいるんですから



「毎日行ってはいるんだけど…


やっぱり僕のことが嫌いになったのかな」




毎日？

時透さんは柱ですし、自身の任務もあるはず…



合間を縫って、ですか…




Aさんの居場所を教えてあげたいですが



「頑張ってくださいね、私も探してみます」






嘘をつく━━━━






「ありがとうございます、それじゃあ」


「はい、お元気で」




……どうか─────















・・・


Aside




そろそろかな



「お邪魔します」



あ、来た！



『はーい！ どうぞ〜！』




「お久しぶりです、Aさん」


『こちらこそ、お元気でしたか？』


「あら、そんな畏まらないでください。気軽に大丈夫ですよ」


『そうですか、ありがとうございます』





診察が始まり、火傷跡を見せる


鬼なだけあって皮膚が少し色が違うくらいにまで治っていた


一応塗り薬をもらい、何かあったら蝶屋敷に来てと言われた




……でも




『私、その蝶屋敷の場所が…』



「あ、そうですよね。それでは、この子を」




……鴉？




「カアー！！ 俺ハ元星柱ノ鎹鴉ダ」



また星柱さんの……あっ、



でも、この鴉……




『ねえ貴方、どこかであったこと、ない？

鴉だから空飛んでるところを見かけただけかもしれないけど…』




「……知ラン！ 仕方ナイカラ俺ガ一緒二ツイテキテヤル！」




……まあ、いいか


なんだかんだ優しそうだし……

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