【刀剣乱舞】LOVE/LIKE/アイ？【短編集】 (ページ8)

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日常・通達ページ8

前「主君、政府から通達です。阿津賀志山に時間遡行軍が現れ、とある本丸が戦線崩壊。至急応援、物資を届けて欲しいと」

　「また阿津賀志山!?戦力拡大は結構だが、もっと準備して行ってくれ…」

多くの審神者が世話になっているであろう戦場、阿津賀志山。その分ここへの応援要請は多い。
そしてその尻拭いが、我が本丸の出陣内容である。

　「皆に伝えて来てくれ。これ」

部隊が書かれた紙を渡すと、行儀悪くない程度の走り歩きで前田は離れを出て行った。

温泉旅館として使われていた時にはスタッフの休憩室であった場所に、それはある。

前「んっんー、えー、出陣、出陣。至急全振大広間に向かうこと。繰り返す。出陣。至急全振大広間に向かうこと」

館内に響く前田の声。マイクに乗っているため、聞き慣れない者もいるが。

兎に角、この広い本丸に欠かせないアイテム。それがこの館内放送である。

前「出陣部隊をお伝えします。部隊長、三日月宗近。以下、数珠丸恒次、堀川国広、にっかり青江、薬研藤四郎、岩融。こちらを持って出陣の祠へ」

出陣の際、この本丸では審神者も立ち会う。本来ならその必要は無いのだが、もし顔色が悪そうな者がいたり、空気がギスギスしていたりしたら、もう一度部隊を考え直すことも必要になってくるからだ。
それ以外に、審神者が直に応援の声を掛ける事でモチベーションが上がる事も期待している。

祠の前で６振で円を作り、丸い透明な球を一斉に頭上に投げた。桜吹雪に囲まれ、部隊は戦国時代の阿津賀志山に跳んだ。