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幕末・夜中 ページ22

ふと目が覚めた。辺りは真っ暗闇に包まれている。
枕元の時計に目をやると、短針は2時を指している。
滅多に夜中に起きる事はないので、珍しいと思いつつもう一度目を瞑る。




ガバッと勢い良く身を起こした。
珍しい、ではない。

遠くで電話が鳴っている。そしてこんな非常識な時間に電話を寄越す心当たりは一つしかない。



「はい、もしもし」

「幕末期の池田屋に時間遡行軍が現れた。至急出陣を。以上」


ぶつん、と返事する間も無く切られた。拒否権はないか、と宗三の様な事を呟く。
皆には申し訳ないが、集合して貰う他ないようだ。








大広間に集まった面子をぐるりと見渡す。予想通りというか、短刀が全くいない。
他にもちらほら見当たらない男士がいる。

何とか来てくれた者も寝惚け眼で非常に心苦しい。


「夜分遅くに申し訳ない。出陣要請だ。時代は…幕末、池田屋」


途端に目が覚めた様に背筋を伸ばした者がいるのを目の端に捉えた。


「夜戦だが見ての通り短刀が全滅だ。よって有志を募りたい。出来れば脇差、打刀で…」

和「オレに任せろ。国広も、な」

堀「勿論です」


和泉守兼定、堀川国広のペアが名乗り出る。それに続き、


加「俺とこいつも追加でー」

安「ちょっ…勝手に!まあ最初から行くつもりだったけど」


加州と安定も申し出た。


長「こうなるとおれも行かざるを得ないな」


長曽根虎徹も志願した所で、近侍の陸奥守吉行を加えた6名で部隊は決定した。









見送りを終えて部屋に戻る道中、ハッと気付いた。
あの5人に陸奥守って気まず過ぎないか?

元の主達は敵対していた仲。刀剣同士でも思う所はあるはずだ。

今更ながら後悔の念に駆られる。


待ち切れずモニターの前でそわそわと体が揺れる。

まさか互いに切り合う事は無かろう。只その空気が想像出来ないのが怖い。もしもの時は強制的に帰還させよう。

幕末・敵襲→←雅・実は



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いづみ(プロフ) - 餅田さん» コメントありがとうございます。がんばります! (2020年8月19日 14時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
餅田 - 続きカモン! (2020年8月1日 23時) (レス) id: b17d16c344 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いづみ | 作成日時:2019年2月28日 23時

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