日常・夕食 ページ10
出陣部隊も遠征部隊も帰って来たところで、お楽しみの夕食である。
献立はきつねうどん、揚げ出し豆腐、春菊の胡麻和え…配膳中に狐達の目線が痛い。
「では、いただきます」
五虎退の虎くんやら鳴狐のお供やらにも専用の皿で食事を出す。が、お供はどうやらうどんの油揚の方が気になるらしい。
供「あるじどのー…」
「…食え」
油揚を皿に移してやる。
供「ありがたき幸せ!この御恩は一生忘れませぬ!」
「大袈裟」
鳴「鳴狐からもありがとう」
本体が口を開くとは。そんなに重要な事なのか。
前「しかしそうすると、主君のは素うどんになってしまわれましたよ」
後「大将、俺のをやるよ」
「いい、いい。食わないと背も伸びないぞ」
うぐっと怯んだ。背の事を言われると敵わないのが後藤藤四郎らしい。
乱「じゃあボクのあげるっ」
「大丈夫だ。そのままでもうまい」
不満げな乱藤四郎を横目にうどんを啜ってみせる。
と、突然上から油揚が降りて来た。岩融だ。
岩「俺からすると主も小さいからな」
「私は背はもういらない」
岩「ではこれは俺からの贈り物だ。もっとでかくなって俺を超えてみせろ!」
負けた。贈り物、プレゼントという言葉にはどうも弱い。
今度はAが不満げな表情でうどんを啜る番なのであった。
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いづみ(プロフ) - 餅田さん» コメントありがとうございます。がんばります! (2020年8月19日 14時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
餅田 - 続きカモン! (2020年8月1日 23時) (レス) id: b17d16c344 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いづみ | 作成日時:2019年2月28日 23時