【刀剣乱舞】LOVE/LIKE/アイ？【短編集】 (ページ42)

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正月・お年玉ページ42

2回連続の出陣の後、白山は審神者の仕事部屋を訪れた。襖を開けると、Aは不在だった。近侍も居ない。ふと壁に目を向けると、箪笥の引き出しが開きっぱなしになっていた。中の着物が飛び出している。溜息を漏らし黒い衣…審神者は「すうつ」と呼んでいたが…を畳み、元に戻そうとした所で、箪笥の奥に封筒が見えた。頭にへそくりという文字が浮かぶ。背後を確認し中身を覗き込むと、1枚のお札とメモが入っていた。

600万－修繕費100万－食費260万－水道光熱費150万－その他50万
51振×1万計51万

と書かれている。
若干足が出ているのが気になるが、つまり生活費のおおよその内訳だ。そして600万というのは恐らく審神者の年収。男士の給料もある為実際はもう少し貰っているはずだが、それにしても生活がカツカツというのは本当らしい。

審神者は無い給料から身銭を切って男士にお年玉を配っているのか。

パタパタと渡り廊下を走る足音が聞こえてきた。白山は封筒を元の位置に戻し、箪笥の引き出しを閉じた。

　「すまん待たせた」

そう言うとAは鞄から封筒を取り出し彼に握らせた。

　「お年玉だ。好きに使うと良い」

そして、これから宜しく、と付け加えた。
白山は封筒を丁寧に懐に仕舞い込んだ。

白「…大切に、使わせて頂きます」