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ダンスデカダンス ギーツ 道長 ページ20

Aの言葉が頭の中をぐるぐる回った。とっくに分かっていることだ。嫌になるくらい、理解はしていた。
世の中が嫌で半グレになった。
早く大人になりたくて現場作業員になった。
友人の復讐のために仮面ライダーになった。
仮面ライダーが憎くてデザ神になった。
次は何になれば良い?
急に五感が鈍くなった気がした。


道「肉が不味くなる」


道長は網の上の肉を掻っ攫い米と共にかき込み、そうして伝票を持ってさっさとレジに向かった。背後ではAが何か言っている。また逃げるのか。そう叫んでいた。


道「逃げ、か」


刹那的で、その時の感情で人生を歩んでいる。社会も道徳も自分の今も未来も嫌なことを全部新聞紙みたいに丸めて捨てればいっそ楽になれるだろう。それなのに目の端を、頭の片隅を『将来』の二文字が過ぎって仕方がない。
見えないようにしていた。
見ないフリをしていた。
本当は気になって仕方がないのに。
道長は店の外に出た。少し日が傾いて、空が茜色に染まっている。街並みも同じ色で、まるで炎に包まれているようだった。退廃的、という言葉が道長の脳内に浮かんだ。
後ろからバタバタと足音が聞こえた。Aだろう。随分と親切な幼馴染だ。
白い息を吐き、道長は奇妙なステップで帰り道を辿った。足取りは軽やかなのに、心は何とも言えず、重苦しかった。
ごめんなさい。いつかちゃんと正面切って見るから、良く考えて計画的に生きるから。
今だけは、快楽の中踊り狂うことを許してくれないだろうか。

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鶴葉 - いづみ様の好みにあった設定だったようで嬉しいです! ありがとうございます。 楽しみにお待ちしております! (3月23日 23時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» 返信ありがとうございます! 好きな感じの設定なのでちょっとニヤニヤしてしまいました。今書いている話が終わったらすぐ書き始めますね! 少々お待ちください。 (3月21日 0時) (レス) id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - それ以降、スタークは主に付きまとわれるようになる。面倒だと思いながらも主の事を始末しようとしない自分自身に苛立つスターク。(感情が無いためこの気持ちがどういうものか分からない。)」 というのはどうでしょうか…? 主は明るくてお転婆な感じだと嬉しいです…! (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - ご返信、リクエストの受付ありがとうございます! お返事が遅くなり申し訳ございません…! 設定は「自分にとって不要になったスマッシュを倒しただけのスターク。そのスマッシュに襲われていた主は助けてくれたと勘違いして好きになってしまう。→続きます。 (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» リクエストありがとうございます!感想もとても嬉しいです!何か設定などにご希望はございますか? (3月17日 23時) (レス) @page22 id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いづみ | 作成日時:2023年7月17日 22時

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