靴のかかとを3回鳴らして ビルド 戦兎 ページ18
スマッシュが大量発生し、街は喧騒に包まれている。現着した戦兎はその光景に顔を顰めた。市民を逃しながら敵を薙ぎ払っていく。
その時、彼の耳にか細い声が届いた。抑え込むような泣き声だ。急いで辺りを見渡すと、瓦礫の影に小さな少女が立ち尽くしていた。そのすぐ側にはスマッシュが何体も迫っている。
戦「不味い」
戦兎は呟いて少女の元へ駆け寄る。
戦「大丈夫か? 怪我は?」
「お母さん、お父さん……!」
幸い膝を擦りむいただけのようだが、家族とはぐれてしまったようだ。
戦「俺が家族のとこに帰してやる」
「本当に?」
戦「あぁ、本当だ。ちょっとの間、目瞑ってろ」
二人はスマッシュにどんどん追い詰められていった。戦兎は少女が目を瞑ったのを確認し、ベルトをぐっと持ち上げる。
目を覆う少女の手がカタカタと震えているのを見て、彼は一つ、言葉を囁いた。彼女は不思議そうに首を傾げる。
戦「その素敵な靴を踵を3回鳴らして、さっきのおまじないを唱えるんだ。そうしたら、きっと家族のところに帰れる」
ベルトにラビットタンクスパークリングフルボトルを装着する。一刻も早くこの少女を家に帰さなければならない。スピード重視のフォームだった。
タン、タン、タン、と少女は踵を鳴らす。そして、意を決しておまじないを唱えた。
「おうちがいちばん」
ゴウッと一陣の風が吹いた。スパークリングフィニッシュという音声と共にスマッシュが一斉に撃破される。仮面ライダーは少女を抱えて避難場所となっている建物へ走った。ほんの数秒の出来事だった。
戦「目開けていいぞ」
ぱち、と少女が目を開くと、既に彼の姿はなかった。代わりに少女の両親が彼女の体を包み込んでいた。まるで魔法使いみたいだと思いながら、少女は両親の頭に頬を擦り寄せた。
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鶴葉 - いづみ様の好みにあった設定だったようで嬉しいです! ありがとうございます。 楽しみにお待ちしております! (3月23日 23時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» 返信ありがとうございます! 好きな感じの設定なのでちょっとニヤニヤしてしまいました。今書いている話が終わったらすぐ書き始めますね! 少々お待ちください。 (3月21日 0時) (レス) id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - それ以降、スタークは主に付きまとわれるようになる。面倒だと思いながらも主の事を始末しようとしない自分自身に苛立つスターク。(感情が無いためこの気持ちがどういうものか分からない。)」 というのはどうでしょうか…? 主は明るくてお転婆な感じだと嬉しいです…! (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - ご返信、リクエストの受付ありがとうございます! お返事が遅くなり申し訳ございません…! 設定は「自分にとって不要になったスマッシュを倒しただけのスターク。そのスマッシュに襲われていた主は助けてくれたと勘違いして好きになってしまう。→続きます。 (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» リクエストありがとうございます!感想もとても嬉しいです!何か設定などにご希望はございますか? (3月17日 23時) (レス) @page22 id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いづみ | 作成日時:2023年7月17日 22時