口寂しい季節 エグゼイド パラド ページ16
Aは努めて優しい声で尋ねる。
「何でこんなことするの」
パ「だってチョコ食べたかったから」
「また今度って言ったよね?」
パ「今食べたかったんだよ!」
「だとしても、口に入れた物を取り出すのは駄目でしょ!?」
パ「ガムは良いのにチョコは違うのかよ」
むすっとした顔のパラドを見て、あ、とAは目を逸らした。この前適当に流した質問がここで跳ね返ってくるとは。思わぬしっぺ返しだった。
「……どっちにせよ、人が食べてる物を出させるのは駄目だよ。汚いし」
パ「お前が汚い訳ないだろ」
「……」
話がいまいち噛み合わない。今更ながらパラドは人ならざるモノなのだと実感させられる。人外との交流とは難しいものだ。
どこから解説すべきかAが首を捻っていると、パラドが彼女の頬を掌で包んだ。
「何?」
パ「さっき顔真っ赤だったから、熱でもあるのかと思った」
「あぁ……もう大丈夫」
パ「そうか、なら良かった」
と言って親指をむにっとAの唇に押し付ける。見上げると、彼は感情の読めない表情をしていた。
パ「案外、嫌って訳でもなかったんだろ?」
「なっ……!」
パ「もっと触ってやっても良いけど?」
唇が、彼のなぞったところから熱くなる。先程の感覚が蘇る。また触れてくれるのか、などと変な期待を持ってしまう。
断固拒否! と言ってAはパラドの手を振り払った。背中を向けて彼から離れるが、その顔は首の後ろまで真っ赤になっていた。
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鶴葉 - いづみ様の好みにあった設定だったようで嬉しいです! ありがとうございます。 楽しみにお待ちしております! (3月23日 23時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» 返信ありがとうございます! 好きな感じの設定なのでちょっとニヤニヤしてしまいました。今書いている話が終わったらすぐ書き始めますね! 少々お待ちください。 (3月21日 0時) (レス) id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - それ以降、スタークは主に付きまとわれるようになる。面倒だと思いながらも主の事を始末しようとしない自分自身に苛立つスターク。(感情が無いためこの気持ちがどういうものか分からない。)」 というのはどうでしょうか…? 主は明るくてお転婆な感じだと嬉しいです…! (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
鶴葉 - ご返信、リクエストの受付ありがとうございます! お返事が遅くなり申し訳ございません…! 設定は「自分にとって不要になったスマッシュを倒しただけのスターク。そのスマッシュに襲われていた主は助けてくれたと勘違いして好きになってしまう。→続きます。 (3月21日 0時) (レス) id: 547353d65f (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 鶴葉さん» リクエストありがとうございます!感想もとても嬉しいです!何か設定などにご希望はございますか? (3月17日 23時) (レス) @page22 id: dd0d1755d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いづみ | 作成日時:2023年7月17日 22時