胸が高鳴るのは……？ ギーツ キューン リクエスト ページ36
元々デザグラのファンだったが、実は少し前まで引退していた。理由は単純。推しが死んだからだ。推しの死はいつだって辛い。いつかその日が来るかもしれないと分かりつつ、推しだけは大丈夫だと、何の根拠もない自信を持っていた。しかしついにその日が来てしまい、私は暫くの間何も手に付かなかった。そんな私を不憫に思ったのか、或いは考えなしだったのか、知り合いのキューンという奴が推しを布教してきた。推しがどれだけ頑張っているのか、どこが魅力的なのか、それはもう物凄い熱量で語ってきた。
鞍馬袮音。それが今の推しの名前だ。
袮音はとにかく頑張り屋だ。願いを叶える為に、時に参加者と協力し、時に出し抜いたりする。仲間と共闘する姿はドキドキさせられるし、熱い展開には胸が躍る。しかし私が最も推したいのは仲間を出し抜く姿だ。彼女は根が優しいから、騙したり化かしたりするのがちょっと下手だ。バレるんじゃないか、もっと上手くやれるんじゃないかと思わせてくれる彼女に、私はいつの間にか夢中になっていた。
要約するとこんな感じのことを私に語って聞かせた。本当はもっとポエミーでロマンチックな言葉と共に述べていたのだがそこはどうでもいい。彼の癖みたいなものだからだ。
とにかくもう一度今のデザグラを見てみろと説得され、私は渋々その週のデザグラを視聴した。
結果がこれである。私は袮音ちゃんにどっぷりハマってしまったのだ。キューンの言う通り、彼女は可愛くて、健気で、応援したくなるプレイヤーだった。サポーターとして彼女を支え、応援することが生き甲斐となった。キューンとどちらがより袮音ちゃんを愛しているか論争したことさえ最早懐かしいと思える。
しかしある日を境に、私はキューンと決別することになった。奴が、袮音ちゃんに認知されたと言うだ。それを聞いたときの私の心情はご理解頂けるだろうか。
奴とはファンとしてのスタンスが根本から違うのだ。私は顔も名前も明かさず草葉の陰から見守るタイプ。接触どころか認知なんてもっての外。一方キューンは推しのナンバーワンでありたい後方彼氏面オタク。ファンサ・認知の為に貢いでいる、と言っても過言ではない。そこには一生分かり合えない決定的な違いがあった。
胸が高鳴るのは……？ ギーツ キューン リクエスト→←3人で服を買いに行く話 リバイス 大二とカゲロウ
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いづみ(プロフ) - 刻卯さん» 承知しました！ (2023年2月28日 15時) (
レス) id: c26acdadd4 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - いづみさん» 敵同士なのに好きになっちゃった的な設定でお願いしたいのですが難しいかったら甘めのお話をお願いします。 (2023年2月28日 7時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 刻卯さん» コメントありがとうございます！リクエスト了解しました！何かご希望の設定や展開はございませんか？ (2023年2月27日 21時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します。ギーツでキューンくんを書けたらで構いませんのでお願いします。 (2023年2月27日 16時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いづみ | 作成日時：2022年12月2日 22時
