Bet it all on me ギーツ 道長 ページ13
道長が目を覚ますと、見たことのない天井があった。むっくり起き上がる。着た覚えのない、肌触りの良いガウンを身に付けている。ベッドは広々としたセミダブル。辺りを見渡すと、だだっ広い部屋に、道長が座っているベッドとサイドテーブル、そしてメイドが立っていた。
暫し道長はメイドと見つめ合った。彼女は道長を観察し、ふとそっぽ向いた。カツカツと赤いピンヒールを鳴らしてドアの方へ歩いて行くと、ドア横に掛けてある受話器を取った。誰かに電話をかけている。
道長はそろそろと女の背後に近付き、羽交い締めにしようとした。しかし反対に彼女が道長の腕を取り、捻り上げた。女は受話器のコードを彼の首に巻き付け、器用にそのまま電話を続けた。彼女の髪のリボンが道長の顔に当たり、チクチクする。
？「はい、お待ちしております。失礼します」
女は電話機のフックボタンを押し、電話を切った。目線を道長に移す。
？「大人しくベッドに戻れ」
道「断ると言ったら？」
？「強引な手段を取る」
女はギュウと受話器を締め上げた。道長の首にコードが食い込む。
？「この状況が分かる？実力は私の方が上だ」
道「分かったよ」
フンと鼻を鳴らし、女は彼を解放した。受話器を元に戻してその場に留まった。道長は首をさすりながらベッドに戻った。
それから間を置かず、女はドアを開いた。1人の人物が部屋に入ってくる。
？「やぁ、この部屋は気に入ってくれたかな？」
向き合うように道長の足側に立った。身長は低く、男か女か良く分からない容姿をしている。
カ「僕はカケル。デザイアグランプリ運営の者だ。こっちはクレナイ。僕のサポートなどをしてくれている」
道「運営が俺に何の用だ」
カ「うん、単刀直入に言うとね、僕たちは君を支援したいんだ」
道「支援？」
カ「そう。この部屋も支援の一貫さ」
道「何で俺を」
カ「君も知っているだろ？ ゲームプロデューサーの奴が浮世英寿をサポートしていること。まぁ事の発端はゲームマスターが彼を消そうとしているからだが……」
道「俺には関係ないだろ」
カ「大ありさ。運営が特定のプレイヤーに肩入れするなんて、不公平すぎる。そこで我々ライダーデザイン部は君を支援することにした」
道「話が飛びすぎだ。それも不公平じゃないのか」
カ「最早公平とか不公平という話ではない。奴がやっているのなら、我々も気に入ったプレイヤーに投資して何が悪い？」
道長は言葉を失った。イカれている。運営が公平性を手放すなんてことがあるのだろうか。
Bet it all on me ギーツ 道長→←Break the mirror limit 龍騎 真司
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いづみ(プロフ) - 刻卯さん» 承知しました！ (2023年2月28日 15時) (
レス) id: c26acdadd4 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - いづみさん» 敵同士なのに好きになっちゃった的な設定でお願いしたいのですが難しいかったら甘めのお話をお願いします。 (2023年2月28日 7時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 刻卯さん» コメントありがとうございます！リクエスト了解しました！何かご希望の設定や展開はございませんか？ (2023年2月27日 21時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します。ギーツでキューンくんを書けたらで構いませんのでお願いします。 (2023年2月27日 16時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いづみ | 作成日時：2022年12月2日 22時
