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Break the mirror limit 龍騎 真司 ページ12

がしゃん、と音が響いた。
Aは現在に引き戻され、慌てて真司のいるリビングに走った。
真司は、右手から血を流していた。テーブルに置いていた鏡が割れている。彼は目を泳がせ、挙動不審になっていた。


真「ごめん、俺……」

 「いやそれより手! ちょっと待ってて」


Aは救急箱を持って来ると、消毒液や包帯などで真司の手を処置した。


真「手際良いね」

 「看護師志望だったからねー。授業料払えなくて専門辞めちゃったけど」


落ち着いた真司の様子にほっと胸を撫で下ろす。しかし顔色の悪さは変わらなかった。


 「どうしたの?これから戦場にでも行くような顔して」


Aは茶化して言ったが、真司は唇を噛んで黙ったままだった。


 「何か、ヤバい事件に巻き込まれた?」


無反応だが、肯定しているのと同じだ。
Aは真司を抱き締めた。そうしないと、彼の存在が消えてなくなりそうだった。


 「何があったの。教えて」

真「Aちゃんは口固いからな……でもごめん。やっぱ言えない。巻き込めない」


一瞬彼女の背中に手を回したが、すぐ腕を解いた。彼は立ち上がると、窓辺に立った。暫く外を睨み付けていたが、カーテンを引くと、Aの方を振り向いた。その表情には生気が宿っていた。


真「俺、行くよ。やらなきゃいけないことが沢山あるからさ」


そう言って笑ってみせると、真司は靴を履いて玄関の扉を開いた。その後ろ姿がAはやけに遠く見えた。

Bet it all on me ギーツ 道長→←Break the mirror limit 龍騎 真司



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いづみ(プロフ) - 刻卯さん» 承知しました! (2023年2月28日 15時) (レス) id: c26acdadd4 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - いづみさん» 敵同士なのに好きになっちゃった的な設定でお願いしたいのですが難しいかったら甘めのお話をお願いします。 (2023年2月28日 7時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)
いづみ(プロフ) - 刻卯さん» コメントありがとうございます!リクエスト了解しました!何かご希望の設定や展開はございませんか? (2023年2月27日 21時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
刻卯(プロフ) - はじめまして!リクエスト失礼します。ギーツでキューンくんを書けたらで構いませんのでお願いします。 (2023年2月27日 16時) (レス) id: e20218d379 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いづみ | 作成日時:2022年12月2日 22時

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