過去編 4 ページ11
妹が生まれて、半年が経った。
妹は目が開いて周りの景色が見えるようになり、とにかくいろんな物を触りたがったって、それを見かねた使用人が止めたりと、とにかく赤ん坊の成長スピードはヤバイんだな、と兄は思った。
「悟も赤ちゃんだった頃はこの子と同じように色んな物に触りたがってたのよ。覚えてない?」
「……赤ん坊だった頃なんて覚えてねぇよ」
フイ、とそっぽを向く。
でも、母がそう言うんならそうなんだろう。
……なんだか恥ずかしくなってきた。
「うーあ、あーぅ」
その時、妹が母親の腕の中から兄に向かって手を伸ばした。
自分とは少し違うビー玉の様な水色の目が自分を見る。
「抱っこしてあげて」
「…………、うん」
「首が据わってないから気を付けてね」という注意を頭の中で何回も繰り返し、兄は意を決して妹を抱えた。
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ひふみ。 - あんっちさん» ありがとうございます!! これからも推しの力で頑張ります!! (2021年1月23日 13時) (レス) id: e27b1a5dfd (このIDを非表示/違反報告)
あんっち - ひふみ。(作者)様!素敵な作品をありがとうございますっ!これからも更新頑張ってください。応援してます! (2021年1月23日 13時) (レス) id: fc837b6462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひふみ。 | 作成日時:2021年1月3日 20時