トラブル ページ33
「おい誰だよ妹ちゃん連れてきたのwwサイクルメットー？」
「俺じゃねーよ！それにストライプ達は中学生だし。シティ中学。知ってるだろ？」
「シティ中学の制服じゃないよな…スクエア中学でもないし」
「まさか、高校生？オレら以外の？」
ガヤガヤと騒がしくなる店内。
その会話は｢いた！！｣と叫ぶ女子高生の声で中断された。
女子であるのにも関わらず、
ガニ股でつかつかと歩いていく。
その足取りは、私の眼の前で止まった。
「Aッ！！」
ソイツは私の名前を呼びながら胸ぐらを掴んでくる。
私があからさまに嫌そうな表情をしたからか、
狂った様にブンブンと前後に揺さぶった。
「お前のせいでッ………お前のせいで！」
ぐらぐらと視界が回り、女子高生の顔が霞む。
そうだ、コイツって…。
「あー、君か。今思い出したよ。ごめんね、我ながら覚えるのは早いんだけど、忘れっぽくてさ」
「ハァ！?ふざけんな！」
『彼女』はギリギリと歯ぎしりをしながら、
血走った眼でこちらを睨みつけてくる。
ちらりと視線を横に向けると、
席の前でアーミーたちが驚愕の表情で目を見開いている。
止めようとした行き場の無い手が空中で止まっていた。
私は視線を『彼女』に戻すと、
胸ぐらを掴まれたまま冷静な声を出した。
「てか、久しぶりだね。前の学校からここまで来るの大変だったでしょ。何の用かな？」
「………ば……よ…」
「は？」
「しらばっくれんじゃねぇよ！！」
彼女は私を突き飛ばす。
そのまま倒れ込みそうになったが、
アーミーが｢危ない！｣と駆けつけて抱き抱えてくれた。
彼の手を借りて体制を立て直し、『彼女』を見る。
『彼女』は、ぼろぼろと涙を流していた。
「お前のせいで…お前のせいで私の人生台無しよ！」
水を打ったような静けさの中で、
『彼女』の狂ったような叫び声がこだましていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翡翠ユキ(なぜログアウトされた)(プロフ) - 突然来たメタ発言に笑ってしまった (2月27日 22時) (
レス) @page11 id: 785e1889ff (このIDを非表示/違反報告)
R - 煉獄、面白かったです。(´・ω・｀)様もお身体に気おつけて更新、制作頑張ってください。更新期待してます。 (2023年1月4日 20時) (レス) @page8 id: 0f383463f6 (このIDを非表示/違反報告)
( ´・ω・｀)(プロフ) - 月姫＠みのりさん» 煉獄の件は申し訳ないです！楽しみにしててくださいませ(*´ω`*) (2020年1月14日 16時) (レス) id: 4003c9bee8 (このIDを非表示/違反報告)
月姫＠みのり(プロフ) - わーいわーい新作だぁぁ！(今更)更新楽しみにしてます！ (2020年1月14日 9時) (レス) id: b127b8e62f (このIDを非表示/違反報告)
( ´・ω・｀)(プロフ) - アズキさん» 尊敬しますっ、姉貴ぃ！ (2020年1月12日 16時) (レス) id: 4003c9bee8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：(´・ω・`)しょぼん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/syobon/
作成日時：2020年1月6日 12時
