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「…ぅた、りょうた…、涼太。…聞いてる?」







いつの間に戻ってきたのか、隣に座る彼女の声で我にかえればもう何ヶ月も前の話を掘り返してんだって馬鹿馬鹿しくなった







「それが14日…。キリストと一緒か」






あぁ、まだバレンタインの話を続けるのか
時間にすればそんなに経ってないほうだと思う









閉じた画面をもう一度開くとページはそのままで

「でも今では祭日として恋人たちの日って呼ばれてるって」









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「恋人たち…、かぁ」







なんだよ。恋人だろ?
お前たちは。お前と、あの人は



どうせチョコレートを用意して
甘い時間をふたりで過ごすんだ

俺はただ、側から見てるだけの幼馴染で
お前が弱い時にだけ隣にいることを許される







だから言ったんだ







こんな夜にお前を一人にさせる男よりも

茶色い猫の方がお行儀がイイ子だよ、なんていう奴よりも





もっと他に必ず幸せになれる術があるはずだって









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「A」
「14日…、会う約束が欲しい」

◇→←角砂糖を頂戴



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作者名:彗星 | 作成日時:2020年5月23日 19時

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