その感情の名は2 ページ7
炎のゴブレットのことも、代表の話もほとんど耳に入らなかった。
理解はしたが、1人だけ周りの興奮についていけず私はぼんやりと寮へ戻った。
「A…本当に大丈夫なの？」
「ハーマイオニー。大丈夫よ、ただ未知の感情に突き動かされて困惑してるだけ」
自分のベッドに腰掛けて、靴と靴下を脱ぎ捨てる。
ローブもネクタイも放り投げて大の字になって寝転がると、ひんやりとしたケットが心地良かった。
「A…落ち着いて聞いて欲しいんだけど」
ハーマイオニーは私のすぐ横に腰掛け、心配そうな顔で覗き込んできた。
「あなた…あのボーバトンの子に嫉妬したんじゃないの？」
「……は？」
嫉妬？
「どうしてよ。なぜ私があのひとに嫉妬しなきゃいけないの？
意味がわからないわ、」
「それは、」
ハーマイオニーは非常に言いにくそうにした。
私が促すと、悲しそう…というよりかは、哀れなものを見るような目で私を見つめた。
「あなた、マルフォイに恋してるのよ」
「…」
一瞬、思考が止まった。
いやいや、待って欲しい。
私が、ドラコに、恋？
「いや、いやいやちょっと待ってよハーマイオニー。だって、私と彼はただの親友で、え？
からかってるならよして頂戴」
「A。ここ最近、マルフォイのことを話したり、あいつと一緒に過ごしてる時…私や、他の友だちといる時よりもずっと楽しそうだったわ。
すれ違って挨拶しても、いつまでも目で追いかけていたり。
そんな顔しないでよ、ホントよ。あなたが気づいてないだけで」
たぶん今、私はとてつもなくまぬけな顔をしているのだろう。
思い返せば、ということがいくつかあるが、私は戸惑いすぎて泣きそうになってきた。
「でも、私の勘違いかもしれないし、よく考えてみて。
私だってあなたがあんな奴を好きだなんて、信じたくないわよ。
でもあなたのことだし、…とりあえず、一晩落ち着いて考えて。
おやすみなさい」
言うだけ言って私を1人にしないで欲しい。
私は驚愕と困惑で体を動かすことさえ叶わず、ハーマイオニーがベッドに入るまでピクリともしなかった。
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アキラ(プロフ) - でぃあさん» そう言って頂きとても嬉しいです、ありがとうございます！出来る限り毎日投稿頑張ってます、楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月10日 2時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
でぃあ(プロフ) - コメント失礼致します！今まで読んだドラコの小説の中で1番好きです、、。大変だとは思いますが、更新心待ちにしております！！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 9634e00201 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ライキさん» ありがとうございます。炎のゴブレットは好きな巻なので、原作に泥を塗らないように頑張ります (2020年4月19日 1時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ(プロフ) - すっごく面白いです！頑張ってください！ (2020年4月18日 18時) (レス) id: 6dfa20d2dd (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 黒猫王さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月13日 17時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2020年4月13日 1時
