卵の謎 ページ41
「お願いだよA、どうしても水の中で息をする方法を見つけなきゃいけないんだ…」
「ええ…あなた、謎は解けたって言ったじゃない」
聞けば、実の所ハリーは卵の謎なんて全く解けていなかったらしく、セドリックにアドバイスを貰ってやっとあの悲鳴の意味がわかったそうだ。
…水に浸す。
確かに、水中人は水の中で暮らしているのだから、水に浸すことで聞き取りやすくなるのは理にかなっている。
そして卵は、マーミーッシュ語でこう歌っていたそうだ。
『お前の大切なものを盗む、水の中で1時間のうちに探して取り戻せ』と。
「水の中で1時間ですって？…方法はあるでしょうけど、今の私たちには超難題だわ。探すには時間かかるわよ」
「だから君にも手伝って欲しいんだよ…」
「それには及ばないぞ、A」
突然背後から呼ばれ、驚いて振り向くとドラコがいた。
嬉しくなって笑いかけると、それに応えるように肩を抱かれる。
「なんだよマルフォイ、君には関係ないだろ」
「大ありだ。ポッター、お前は1人で謎を解かねばならないはずだろう。
彼女が手を貸す必要がどこにある？ましてや、そんな調べるのに何日もかかるようなものを」
「調べるのに何日もかかるから頼んでるんだよ、それに他の選手だって1人じゃ謎を解いてない」
「屁理屈だな。まったく、これだからポッターなんかが代表選手になるのに僕は反対だったんだ…」
やれやれと首を振ると、彼は腰を引いて私を立たせた。
「この僕から、お前の怠慢でAを奪ってくれるな。お前も代表選手なら自分1人で…それか、お仲間2人と探せよ」
「いいよ、君の可愛いハニーの助けがなくとも。さっさと失せろ」
ふん、と鼻を鳴らすドラコ。
正直言って、いつまでもまだ時間はあるとタカをくくっていたハリーを手助けするのは気が乗らなかったので、至って好都合だ。
私の腰を抱いたままの彼の手を絡め取り、私は尋ねた。
「ねぇドラコ、あなたならどうやって水の中で1時間過ごす？」
「そうだな、」
ちょっと考えて、彼は眉根を寄せる。
「変身術で水生生物に変身する…。
普通ならば代表選手は6年生以上だ、ヒトを変身させる術も知っているだろう。君はどうする？」
「そうね…私もそうするかもしれない。
それか、水を干上がらせるとかモーセみたいに割るとかして、湖底を歩く、なーんて…」
「っはは、あんな大量の水どうするんだよ」
カラカラと笑う彼の瞳が、愛おしげに私を見つめるのが心地良かった。
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アキラ(プロフ) - でぃあさん» そう言って頂きとても嬉しいです、ありがとうございます！出来る限り毎日投稿頑張ってます、楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月10日 2時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
でぃあ(プロフ) - コメント失礼致します！今まで読んだドラコの小説の中で1番好きです、、。大変だとは思いますが、更新心待ちにしております！！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 9634e00201 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ライキさん» ありがとうございます。炎のゴブレットは好きな巻なので、原作に泥を塗らないように頑張ります (2020年4月19日 1時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ(プロフ) - すっごく面白いです！頑張ってください！ (2020年4月18日 18時) (レス) id: 6dfa20d2dd (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 黒猫王さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月13日 17時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2020年4月13日 1時
