客人の来訪2 ページ5
ダームストラングの生徒は、分厚い革のコートを着ていた。
ホグワーツの男子学生よりも遥かにガタイが良い。
彼らは大股で進み、杖から火を吹き出して私たちを驚かせた。
「ウソだろ。見ろよあれ！」
ロンが愕然として大きな声を出した。
またか、と思って見ると、そこにはついこの間…クィディッチのワールドカップで見た顔があった。
「ビクトール・クラムだ！まさか、学生だったなんて！」
クラムは太い眉を吊り上げ、つまらないものでも見るような目で私たちを睥睨した。
そして後ろに校長と思わしき長身の男性を従えてノシノシと歩いた。
長身の男性はヤギのような髭をのばし、頭に黒い帽子をかぶっている。
ニコニコと笑ってはいるが、抜け目のなさそうな瞳がやけに光って見えた。
再度湧いた拍手に見送られ、ダームストラングの生徒たちはスリザリンのテーブルに座った。
それを見たロンは残念そうな声を上げていたが、どのみちテーブルの真ん中辺りに座っている私たちが面と向かって接することはなかっただろう。
ダンブルドア先生が立ち上がり、ボーバトンとダームストラングの校長を紹介した。
ボーバトンの校長、身長が3メートルほどある豪快な美人はオリンペ・マクシーム。
ダームストラングの校長、ヤギ髭で眼光の鋭い男性はイゴール・カルカロフ。
あとは大いに飲み、食い、寛げと言うので、ようやく私たちはご馳走にありつくことが出来た。
恐らく外国料理と思わしきものもテーブルに並んでいて、私は真っ先にそれをよそった。
この機を逃しては、食道楽の名が泣く。
「美味しい！これ、とっても美味しいわよ。何かしら？」
「ブイヤベース。一昨年の夏休みにフランスで食べたわ」
すかさずハーマイオニーが教えてくれた。
他にもブルガリア製と思われるヨーグルトやチーズもあって、どれもこれも最高に美味しい。
私がテリーヌに舌鼓を打っていると、1人のボーバトン生が近づいてきた。
シルバーブロンドの綺麗な少女で、ボーバトン生の中でもとりわけ綺麗な見た目をしている。
「すみませーんが、ブイヤベース、もう食べ終わりまーしたか？」
「ええ」
私が答えると、振り向いたロンが口をあんぐりと開けた。
はしたないのでやめて欲しい。
「とても美味しかったですわ。ですがもう皆食べないようなので、よろしかったらどうぞ」
「ありがとーございまーす」
女生徒がいなくなったあと、ようやくロンが喘ぐように呟いた。
「あの人、ヴィーラだ！」
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アキラ(プロフ) - でぃあさん» そう言って頂きとても嬉しいです、ありがとうございます！出来る限り毎日投稿頑張ってます、楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月10日 2時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
でぃあ(プロフ) - コメント失礼致します！今まで読んだドラコの小説の中で1番好きです、、。大変だとは思いますが、更新心待ちにしております！！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 9634e00201 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ライキさん» ありがとうございます。炎のゴブレットは好きな巻なので、原作に泥を塗らないように頑張ります (2020年4月19日 1時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ(プロフ) - すっごく面白いです！頑張ってください！ (2020年4月18日 18時) (レス) id: 6dfa20d2dd (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 黒猫王さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月13日 17時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2020年4月13日 1時
