ふたりの時間2 ページ39
最初にハニーデュークスで菓子を買い込んだ後、羽根ペンを見に専門店へ入った。
色々な魔法のかかった羽根ペン、機能的なものや装飾重視のもの、どれも目移りしてしまう。
「段々ペン先がすり減ってしまって。新しいのが欲しいのよね」
「へぇ。これなんかいいんじゃないか」
ドラコがふざけてなのか真面目なのか、リータ・スキーターが使っている『自動速記羽根ペン』を指し示した。
「嫌よリータ・スキーターとおんなじのなんか。…うーん、悩むわねぇ」
羽の色や柄、大きさもそれぞれ違うし、どれもこれも魅力的だ。
最終的に綺麗な青いインクと、形の整った黒い羽で、ペン先は銀で出来た羽根ペンを購入した。
自分の手より少し大きくて、細すぎず太すぎないものが好きなので、ちょうどいいものが買えて大満足だ。
「僕は小さいのが好きだな」
「あー、確かにいつも小さくて細いのを使ってるわよね。あれって使いやすいの？」
「素早く書けるし、見た目通り細かいから好きなんだ」
次に、ファッションのお店をちょっと覗いた。
特に用はなかったが、こういうふうに店を見て回るだけでも面白い。
そこで余分なものを買ってしまうのが、私の悪い癖なのだが。
「このコートいいなぁ。でもお小遣いじゃ足りないわね…」
美しいボルドーの、首元にリアルファーがついたコートは本当に綺麗だが、学生には厳しいお値段。
泣く泣くトルソーから目を逸らすと、ドラコが「なぁ、」と手招きをしていた。
「あまり、レディメイドは好かないんだが、」
彼が持っていたのは、アシンメトリーのピアス。
翼のモチーフに小さなオニキスが嵌め込まれ、片方は耳のラインに沿う形、もう片方は垂れ下がって揺れる形になっている。
「あら素敵じゃない、どうしたの？」
「…もし君が良かったら、片方ずつ付けないか」
…段々、自分たちがバカップルのような気がしてきた。
あまりにも浮かれすぎじゃなかろうか？
「恋愛なんてそんなもんだ。浮かれるくらいがちょうどいい」
私の抗議をあっさりと振り払った彼は、さっさと会計を済ませてしまった。
「ほら、これなら君の指輪にも合うだろう」
「…そうね、確かに。どっちがどっちを付けるの」
観念した私が左耳を差し出すと、彼は揺れる方のピアスをカチリと付けた。
そうして自分は耳に沿う方を右耳に付けて、満足気にする。
「ふん、たまにはレディメイドも悪くないな」
「これだからお貴族様は。…ありがとう、大事にするわ」
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アキラ(プロフ) - でぃあさん» そう言って頂きとても嬉しいです、ありがとうございます！出来る限り毎日投稿頑張ってます、楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月10日 2時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
でぃあ(プロフ) - コメント失礼致します！今まで読んだドラコの小説の中で1番好きです、、。大変だとは思いますが、更新心待ちにしております！！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 9634e00201 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ライキさん» ありがとうございます。炎のゴブレットは好きな巻なので、原作に泥を塗らないように頑張ります (2020年4月19日 1時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ(プロフ) - すっごく面白いです！頑張ってください！ (2020年4月18日 18時) (レス) id: 6dfa20d2dd (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 黒猫王さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月13日 17時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2020年4月13日 1時
