ムーディの謎 ページ19
数日間、私とハリー、ハーマイオニーは図書室に入り浸って、ドラゴンについて調べた。
だが思ったような解決策が見つからず苦戦している。
柔らかい口の中を狙う？いや、黒焦げにされて終わりだ。
多くの動物の急所である目を狙う？いや、あまりにも残酷すぎやしないか。
行き詰まっているというのに、当のハリーはセドリックにも教えてくる、と言って消えてしまう。
「スポーツマン精神に則っているのは素晴らしいけれど…何も分かっていないというのに、まったく」
私がボヤいていると、ハーマイオニーはまぁいいじゃないの、と宥めてきた。
ところが、セドリックの元から戻ってきたハリーは、随分嬉しそうにしていた。
なんでも、ムーディ先生がアドバイスをくれたらしい。
「僕は箒に乗るのが得意だから…呼び寄せ呪文を使って、ファイアボルトを競技場に呼び寄せたらどうかって先生が」
「いいじゃない！早速練習しましょう」
意気込むハーマイオニーだが、私が待ったをかけた。
「おかしいわよ、あのムーディが…あの、ムーディがよ。
面識もない一生徒のあなたを、贔屓するなんて」
「ムーディは僕がセドリックにドラゴンだって教えたのを、褒めてくれたよ」
「たったそれだけで？ホグワーツの生徒を応援するならセドリックにもアドバイスするべきだし、どうしてハリーだけなのかしら」
しつこく問い詰める私に嫌気が差したのか、ハリーはもういい、と言って呼び寄せ呪文の練習をはじめた。
考えても仕方がない、ムーディは生き残った男の子に興味があるのだろう…そう納得することにした。
数日もすればハリーは粗方呼び寄せることができるようになったが、本番ではグリフィンドール塔から競技場までファイアボルトを呼び寄せなくてはならない。
相当な距離だ…なかなかに難しい。
「ハリー、魔法の強さというのは、当人の力量と思いの強さに比例するのよ。
集中して…自分は何を手元に呼び寄せたいのか、強く思い描いて」
強い魔法を使う。
それは、昨年の夏からずっと、私が課題としてきたことだ。
鮮明に、事細かに己の欲望を思い描くことで、魔法の成功率は格段に跳ね上がる。
想像力を養うのも一つの手なのだ。
「ここまでやれば、なんとかなりそうだよ…2人ともありがとう」
随分な時間になってやっと練習は終わった。
ハリーはまるで万能磁石にでもなったかのようにビュンビュン物を呼び寄せて、ガラクタの山の中にいる。
第1の課題は、もう明日に迫っていた。
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アキラ(プロフ) - でぃあさん» そう言って頂きとても嬉しいです、ありがとうございます！出来る限り毎日投稿頑張ってます、楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年5月10日 2時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
でぃあ(プロフ) - コメント失礼致します！今まで読んだドラコの小説の中で1番好きです、、。大変だとは思いますが、更新心待ちにしております！！ (2020年5月10日 1時) (レス) id: 9634e00201 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - ライキさん» ありがとうございます。炎のゴブレットは好きな巻なので、原作に泥を塗らないように頑張ります (2020年4月19日 1時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
ライキ(プロフ) - すっごく面白いです！頑張ってください！ (2020年4月18日 18時) (レス) id: 6dfa20d2dd (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 黒猫王さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月13日 17時) (レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2020年4月13日 1時
