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オンボロ寮の談話室。
監督生はソファーに座ってA・テネブローソにどうやって会いに行くかを考えていた。
いきなりクラスにいくのでは迷惑になるかもしれない。偶然を装ってもう一度邂逅できないものだろうか。
なにか、会った時の話題……ハンカチのお礼をしに行くという名目なのだから手土産か何かあったほうがいいだろうか。
緊張で胃の周辺がきりきりと痛んでくる。
この監督生、仲良くなる前の人間に自分から話しかけにいくのはめっぽう苦手であった。
今まで仲良くなった生徒は寮のごたごたにグリムとともに介入し(理不尽に巻き込まれ)、困難を乗り越えたことで芽生えた友情みたいなものがある。
平和的なきっかけで友人を作るなんてことが本当にできるのだろうか。
しかし、彼と仲良くなりたいと自分が望んだのは事実。自分の望みをかなえるのは腹をくくるしかないのだ。
サムさんのところに行ってお菓子か何か見繕おう。
「なんか、あいついつになくギラギラしてるんだゾ……」
困惑したグリムの声は聞こえなかったことにした。
＿＿＿＿
「A氏……なんか監督生氏がA氏のこと探してるって聞いたけどハンカチの時に何やったんです？」
「えっ、いや、特に無礼に当たりそうなことは……あーいや、帰りたすぎて口調強かったかも……え、なに俺殺されるの？ うそでしょ？ お礼参りに来るの？ 監督生が？ うわ逃げなきゃ」
「もちつけ」
「ぺったんぺったん……いや、落ち着けるかよ。会いたくねぇよォどうしたらいいんだ」
「いや、探されてるんだし、一回くらい行ってあげてもいいのでは」
「オルトくんにお願いされたりハーツラビュルの寮長に出ろって言われたのに式典来なかったシュラウドに言われたくないです……。たとえ監督生が俺に会いたくて会いたくて震えてても俺は俺が大事なので会いたくないです」
「徹底的な自分本位で草」
「自己中にならなきゃこの学園で生きてけないでしょ」
「言えてる」
「そういうことで、俺に会う意思はないとお伝えください……」
「伝言役の人選致命的にミスってるでござる」
＿＿＿＿
定型文が古くてすまねぇ二人とも……
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ミム - とっても好きです!更新楽しみにしてます。 (2020年6月13日 5時) (
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pokettoame(プロフ) - 好きです！次の更新楽しみに待ってます！ (2020年5月30日 22時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マイナー道 | 作成日時：2020年5月25日 22時
