検索窓
今日:14 hit、昨日:32 hit、合計:414,803 hit

1話 混沌 ページ3

その日、お母さんは夜遅くに帰ってきた。

冷蔵庫を開けて缶ビールを取り出して、母に渡す。

「はぁー、あんたがいると男寄ってこないのよねぇ」

母はビールを飲みながら淡々と話した。

「今、良さそうな男とそろそろイケそうなの。結婚して、子供産んだらあんた要らないわね」

それに反して私はいつ、母が機嫌が悪くなるか怖くて堪らなかった。

私が要らない子なのは分かってる。でも、この家に置いてくれてる。感謝しなくてはいけないんだ。

震える手を隠すようにそっと手を背後にまわした。









私がその男の人に会ったのはそれから2日後だった。

第一印象は、チャラそうと怖いだった。

男は、夜に来ては上の階に上がりお母さんの喘ぎ声が聞こえる。

私はそれが嫌でクローゼットの中に隠れるようになった。

暗闇の中にいる時だけ何故か安心出来た。だけど、やっぱりあの化け物は家の中を彷徨いていた。

声が聞こえる。






足音が聞こえる。









ーー

朝になり、朝食を作る。

母と男は、朝食を食べ終えるとまた何処かに行ってしまった。

貴女「片付けなきゃ」

そして、今日もいつもと変わらない1日を過ごすと思っていた。









男が家に来たのだ。

母も帰って来たのだが、また出かけてしまった。

「ねぇ、君名前は?」

貴女「え、、、神無、で、す」

「神無ちゃんかぁ。可愛いね」

その人の目を見て後ずさる。

貴女「や、、」

「酷いなぁ、怖がることないだろ?」

笑顔なのに、とても怖い。

「君に触りたいなぁ」

貴女「いやっ!ンッ、、」

布を噛まされ男の手が身体を這う。

涙が溢れ、逃げようとするも押さえつけられる。

「あぁ、可愛い!可愛いよ、神無ちゃん!!」

あ、そうだ。何も感じ無ければいい。

何も見なければいいのだ。こんな簡単なこと、どうして思いつかなかったんだろう。

いつもと同じことをすれば良い。お母さんの言いつけを守ればいいんだ。機械のように。









ーー

母は、より一層私を気味悪がったと同時に暴力が多くなった。

どんなに叩いたり殴ったり蹴ったりしても泣き声一つあげない。それにだけは母は気分をよくした。

でもそれも長くは無かった。









「あんた、もう要らない」

2話 混沌2→←プロローグ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (417 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1371人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 幼女
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪女 - 更新楽しみにしてます (2月4日 19時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
かしわもち - え…………………………………………面白い!!!!!!!続きを早く見たい❗ (2022年8月6日 16時) (レス) @page45 id: 82b6cff03d (このIDを非表示/違反報告)
如月楓(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです! 更新頑張ってください! 応援してます❗ (2022年7月27日 14時) (レス) @page45 id: ad808662e3 (このIDを非表示/違反報告)
るきー流季ー - えっ・・・好きです(((唐突な告白)この作品マジで神ですか!?神なんですか!?応援してます!! (2022年1月27日 8時) (レス) @page45 id: d8f15dd322 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!続きが気になる…!!更新頑張ってください!応援してます! (2021年11月3日 5時) (レス) @page45 id: cde5edf97c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒狗 | 作成日時:2021年5月2日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。