45話 救出 ページ47
子供はご飯も食べなかった。
たしぎは、何も口にしない神無を心配する。
「たしぎ」
「はい」
「相手は海賊だ。ガキだろうがそれは変わらねェ。ここは託児所じゃねぇんだ。黙りなんざ海賊の得意技だ」
スモーカーはたしぎに1枚の手配書を渡す。
たしぎそれを受け取ると『白虎』と書かれていた。
「俺はガキが白虎だと思ってる」
「確証は？」
「ねぇ。だが、疑う価値はある」
スモーカーはコートを翻して部屋を出た。
たしぎは手配書をただ見ることしか出来なかった。
スモーカーは子供を無理矢理椅子に座らせる。
「テメェのガキ扱いは終わりだ。おら、さっさと吐け。お前自身のこととテメェの仲間が何処にいるか」
子供は反応を示さない。
スモーカーは、机を殴る。
鋭い音に神無は肩を揺らす。
「言えっ！！」
スモーカーは無理矢理子供の顔を上げさせる。
だが、決して手はあげない。
神無はスモーカーの怒鳴り声が父の怒声と重ね合わせる。
あの恐怖がフラッシュバックする。
神無は記憶を手繰り寄せる。どうやってあの父の行為を耐えて来たか。あの時の自分を思い出す。
スモーカーは子供の目が突如変わるのを察知する。
神無は感情を殺したのだ。何も悟られないように、自分を守る為に。
それは、2日も続いた。
飯も食わず、眠らず、言葉を発さず、反応を示さないまま。
突如、船がグラリと揺れる。
「敵襲！敵襲っ！！」
寝静まった夜に警音が鳴り響く。
バタバタと足音が聞こえると同時に鉄がぶつかり合う音、銃を発砲する音。
そして、この扉が開く音。
海軍ではないし、仲間でもなかった。
「なぁんだ？ガキか？」
「こりゃあいい。人質にしちまおうぜ、船長」
「そうだな」
船長と呼ばれた男は神無を掴み上げると甲板へと出る。
貴女「っ、、、！」
「海兵共！このガキがどうなっても良いのか？」
船長と呼ばれた男は神無の首な刃をあてる。
スモーカーは笑う。
「残念だが、そいつも海賊だ」
男は、神無を床へ乱暴に落とすと仲間2人が神無を膝立ちさせて腕を掴む。
「利用価値がなくて残念だったな、ガキ！」
男の仲間はゲラゲラと笑う。
まるで公開処刑をさせられているよだ。
男の剣が空に向かってあげられる。
「じゃあな！！」
その剣が神無へと振り下ろされた。
「ROOM」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 793人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
koame10001(プロフ) - あの、ワンピースなら外国の苗字などにした方がいいと思います。それと、もしそのままがいいのならワの国出身などでいいと思います。 (2020年8月13日 2時) (
レス) id: dd7c82a96f (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 架印�靴気�» ありがとうございます！訂正しました。 (2020年3月2日 1時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 誤字報告です。46話「助けが送れて悪かった。（以下略）の所ですが、“遅れて”が正しい漢字ですよ。 (2020年3月2日 0時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
裕貴(プロフ) - はい！また何かありましたら報告します！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: 7bd5a40029 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 裕貴さん» ありがとうございます！訂正しました！ (2020年2月27日 22時) (レス) id: bbf2f2d999 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒狗
| 作成日時：2020年2月16日 1時
