34話 無知 ページ39
自分は無知である事を知れ。
これは、前世で言われ続けた言葉だ。
無知は時には白になるが、同時に黒になることもある。
だから、私は兄さんや唯さんがなんの仕事をしてるのかは知っているし、私がそれを言ってしまうと大きな出来事になるのも知ってる。
けど、せめて、、『安室透』になるから気を付けて的な事を言ってくれても良かったのに、兄さんは言わなかった。
兄さんは、いつだって優しい。
そんな優しさに甘えていた自分に少し腹が立った。
貴女「ごめんなさい、、ごめんなさい、、兄さん。ごめんなさい」
毛布に包まって涙を流す。
そうしていると、誰かが部屋に入って来た。
「泣くな。大丈夫だ」
そして、優しい声で頭を撫でてくれる。
貴女「だ、、れ?」
「ふっ、今は知らなくていい」
まるで、寝かし付けるように毛布越しから優しく叩かれる。
「今は寝ろ」
その言葉と共に目を閉じた。
ーー
目を開けると、側には沖矢さんがいた。
「起きましたか?」
貴女「沖矢さん、、、」
「大丈夫ですか?途中から少し魘されていたので心配で」
貴女「赤井、、さん」
「、、、その赤井さんに会いたいんですか?」
貴女「会いたい、、、」
だって、初恋の相手だから。
「私ではダメですか?」
貴女「え?」
「私とこのまま一緒に暮らしませんか?お兄さんのことを忘れてこのまま、、、」
貴女「兄さんは、、、嫌いだけど、嫌いじゃない。兄さんは優しいから、私がどんなに嫌ってても大事にしてくれる。だから、兄さんを忘れることは出来ない」
「そうでしたか、、、君のお兄さんはとても良い人なんですね」
貴女「はい、自慢の兄です。あ、、でも、このことは兄さんには、内緒、、ですよ?」
「ふふ、分かりました」
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ベルモット - 始めまして、ベルモットです。夢主の成長家庭が予想外にも苛烈な環境で驚きた。夢主が幸せになれる日を私は望みたいです。 (2019年12月28日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってくださいね! (2019年11月27日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - すごく感動しました!ずっと涙腺崩壊してました!良い作品ですね!続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年1月31日 23時) (レス) id: 833a45e133 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - カルピン☆☆さん» このような駄作に泣いて下さりありがとうございます。更新、頑張ります! (2018年3月31日 10時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - いゆさん» ありがとうございます。更新、頑張ります! (2018年3月31日 10時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狗 | 作成日時:2018年2月24日 16時