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21話 再会 ページ24

時は止まる術を知らない。

だから、進む。

私達が止まれと願っても止まらない。

身勝手なものだ。明日に希望を持つ者もいれば、来ないで願う者もいる。

理不尽で残酷な世界で生きるのは苦しい。

手を伸ばせば届くと思っても、崩れて消える。

残るのは、悲しみと怒り。

それしか、残らないのだ。









ーー

スキー場へ行く為にバスに乗る。

この世界で人生初めてのバスだ。

貴女「、、、」

「一人で大丈夫か?」

コナン君が心配そうに私を見る。

貴女「大丈夫」

小さく笑うとコナン君は、安心したように笑顔を浮かべる。

最近、余り眠れない。

何度も夢から覚める。夢は、覚えていないけど、真っ白の空間に赤い何かがあったのだ。

思い出すだけで、体が震える。

何も聞こえなくなる。見えなくなるのだ。

一人だと、思い知らされる瞬間だった。

その瞬間、肩を掴まれた。

「携帯はあるか?あったらよこせ‼」

貴女「持って、、ない、です」

怖くて、手が震えて体が冷えるような感じがした。

「大丈夫か?」

ふと、心地の良い、何処かで聞いたような声がした。

貴女「っ、、、」

ニット帽にマスクをした男性が私の手を優しく握ってくれた。

「怖いか?」

全てを見透かされるような、緑の瞳に釘付けになる。

貴女「怖い、、、」

「大丈夫だ。安心しろ」

心がキュッとなる。

炭酸水のように泡が立つような感覚がした。

貴女「信じても、、いいの?」

「勿論だ」

甘く、優しい声が私を可笑しくする。

下を向いて、分からない気持ちを抑え込む。

すると、コナン君の声が響いた。

「早くっ‼」

その瞬間、急ブレーキで椅子から落ちそうになるのを彼は阻止してくれた。

貴女「ありがとうございます」

甘いような、棘があるようなモノが私を困惑させた。

兄さんに聞かなきゃいけない。この感情は何かを。

兄さんなら知っている筈だ。

22話 分からない感情→←20話 本



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ベルモット - 始めまして、ベルモットです。夢主の成長家庭が予想外にも苛烈な環境で驚きた。夢主が幸せになれる日を私は望みたいです。 (2019年12月28日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってくださいね! (2019年11月27日 0時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - すごく感動しました!ずっと涙腺崩壊してました!良い作品ですね!続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年1月31日 23時) (レス) id: 833a45e133 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - カルピン☆☆さん» このような駄作に泣いて下さりありがとうございます。更新、頑張ります! (2018年3月31日 10時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - いゆさん» ありがとうございます。更新、頑張ります! (2018年3月31日 10時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒狗 | 作成日時:2018年2月24日 16時

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