検索窓
今日:23 hit、昨日:60 hit、合計:897,120 hit

40話 恐怖 ページ42

夜、寝静まった頃、安室は暗い屋敷の廊下を歩く。

月明かりの僅かな光を頼りに歩く。

一応、彼女の戸籍を調べようとしたが、上層部の者にしか調べられないようになっていた。

それに、彼女の隣にいた二人の男性達を調べたが戸籍はなかった。

「可笑しい、、、。彼女は一体」

「おや、こんな夜中にどうかしたのですか?」

「誰だ」

突如聞こえた声に辺りを見渡す。

「ふふふ、悪い事は言いません。今すぐ、部屋に戻ることをお勧めします。まぁ、もう既に貴方はこちら側にいますが、まだこの屋敷は安全ですからね。まぁ、でもここから先に足を踏み入れると言うならば、覚悟を決めて下さい。忠告はしましたよ」

「危険、、、なのか?」

「ええ、とっても」

安室は、足を前に出して踏み入る。

「そうですか、、、。なら、ここから先は









命の保証はありません」

その言葉と同時に、首元に刃物が触れた。

冷や汗が背中をつたう。

そして、耳元で囁かれる。

「可哀想に。忠告したのになお、足を踏み入れるとは」

そして、もう片方の手が伸びて来て顎を掴まれる。

「っ!」

「ふふ、簡単には殺しません。沢山、可愛がって差し上げます」

艶のある魅惑の声に頬が赤くなる。

この声が男性なのか女性なのかも分からない。

手の感触からも分からない。

「少し、、頬が赤いようですが、、、もしや僕の声に反応しているんですか?」

『僕』?なら、男か!

「貴方はきっと、僕の性別で困っているようですが、僕は男です。故に、男を抱く趣味なんてありませんよ」

「なっ、、なんでそうなるんですかっ⁉」

「おや、反応が可愛らしいですね」

彼の手が首元から下へと下がる。

それが擽ったくてビクンッと体が反応すればまた笑う。そして、彼は傷がある場所で手を止めると、遠慮なくその傷を拳で殴る。

「ぐぁっ‼」

痛みが体を支配する。

「痛い、、ですか?」

「ぅあっ‼」

「言ったでしょう?簡単には殺さないと」

そこで意識が途切れた。









ーー

次に目を覚ますとそこは、とある部屋だった。

どうやらまだ、夜は明けてないようだ。

頭上に両手を一まとめにされて縄で縛られていた。

着流しははだけていて、包帯も外されていた。

「おや、起きましたか?」

「ここは?」

「座敷牢です」

「言っておきますが、貴方が悪いんですからね。こんな事したとバレれば僕が主に怒られてしまいますからね」

41話 恐怖2→←39話 ケア



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (374 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1042人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!あと、14話履き続けるとありますが、吐き続けるではないでしょうか? (2018年11月11日 14時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 極部隊www恐ろしいwwwww私の本丸はまだ極が三人しかいません(泣) 江「和睦の道は、ないのでしょうか……」 (2018年2月23日 8時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - ステラさん» ありがとうございます! (2018年2月21日 9時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ - 更新がんばってください! (2018年2月21日 8時) (レス) id: 2a7337f44e (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - mayumiさん» ありがとうございます!少し、時間軸が可笑しくなるかもしれませんが、よろしくお願いします! (2018年2月19日 18時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒狗 | 作成日時:2018年1月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。