40話 恐怖 ページ42
夜、寝静まった頃、安室は暗い屋敷の廊下を歩く。
月明かりの僅かな光を頼りに歩く。
一応、彼女の戸籍を調べようとしたが、上層部の者にしか調べられないようになっていた。
それに、彼女の隣にいた二人の男性達を調べたが戸籍はなかった。
「可笑しい、、、。彼女は一体」
「おや、こんな夜中にどうかしたのですか?」
「誰だ」
突如聞こえた声に辺りを見渡す。
「ふふふ、悪い事は言いません。今すぐ、部屋に戻ることをお勧めします。まぁ、もう既に貴方はこちら側にいますが、まだこの屋敷は安全ですからね。まぁ、でもここから先に足を踏み入れると言うならば、覚悟を決めて下さい。忠告はしましたよ」
「危険、、、なのか?」
「ええ、とっても」
安室は、足を前に出して踏み入る。
「そうですか、、、。なら、ここから先は
命の保証はありません」
その言葉と同時に、首元に刃物が触れた。
冷や汗が背中をつたう。
そして、耳元で囁かれる。
「可哀想に。忠告したのになお、足を踏み入れるとは」
そして、もう片方の手が伸びて来て顎を掴まれる。
「っ!」
「ふふ、簡単には殺しません。沢山、可愛がって差し上げます」
艶のある魅惑の声に頬が赤くなる。
この声が男性なのか女性なのかも分からない。
手の感触からも分からない。
「少し、、頬が赤いようですが、、、もしや僕の声に反応しているんですか?」
『僕』?なら、男か!
「貴方はきっと、僕の性別で困っているようですが、僕は男です。故に、男を抱く趣味なんてありませんよ」
「なっ、、なんでそうなるんですかっ⁉」
「おや、反応が可愛らしいですね」
彼の手が首元から下へと下がる。
それが擽ったくてビクンッと体が反応すればまた笑う。そして、彼は傷がある場所で手を止めると、遠慮なくその傷を拳で殴る。
「ぐぁっ‼」
痛みが体を支配する。
「痛い、、ですか?」
「ぅあっ‼」
「言ったでしょう?簡単には殺さないと」
そこで意識が途切れた。
ーー
次に目を覚ますとそこは、とある部屋だった。
どうやらまだ、夜は明けてないようだ。
頭上に両手を一まとめにされて縄で縛られていた。
着流しははだけていて、包帯も外されていた。
「おや、起きましたか?」
「ここは?」
「座敷牢です」
「言っておきますが、貴方が悪いんですからね。こんな事したとバレれば僕が主に怒られてしまいますからね」
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!あと、14話履き続けるとありますが、吐き続けるではないでしょうか? (2018年11月11日 14時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜 - 極部隊www恐ろしいwwwww私の本丸はまだ極が三人しかいません(泣) 江「和睦の道は、ないのでしょうか……」 (2018年2月23日 8時) (レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - ステラさん» ありがとうございます! (2018年2月21日 9時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ - 更新がんばってください! (2018年2月21日 8時) (レス) id: 2a7337f44e (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - mayumiさん» ありがとうございます!少し、時間軸が可笑しくなるかもしれませんが、よろしくお願いします! (2018年2月19日 18時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狗 | 作成日時:2018年1月20日 23時