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5話 昔話 ページ7

今日も来た。あの子が。

「今日は、聞いて欲しい話があるんだ」

私は、首をかしげるとあの子は話を進めた。

「僕はね、復讐の刀なんだ。細川家に渡る前まではとある3人家族の元にあったんだ。でも、父が病で死に母は、息子を養う為、僕を売ろうとした。けど、途中で賊に襲われ死んでしまった。息子は、研師になったんだ。師に研師になった理由を聞かれたら、息子は『母親の仇を打つ為です。その賊は左文字の短刀を持っています。だから、その賊が来るのを待っているのです』と。そして、時が経ち一人の浪人が来ました。その男が渡した短刀は左文字でした。そして、息子は長きに渡る復讐を遂げたんです」

貴女「、、、」

「僕の復讐は終わっているのに心は晴れていない。可笑しいですよね?」

小夜は哀しく笑うと俯き拳をきつく握った。

すると、何かが頬を擦りつけた。

ハッと顔を上げると彼女は、小夜の頬に頭を擦りつけていた。

「慰めてくれるんですか?」

貴女「グルルル」

「僕は、小夜左文字と言います」

貴女「さ、、、?」

初めて言葉を発したのを聞き、小夜は自分の名前を彼女に教えた。

「小夜です。さ、よ」

貴女「さ、よ、、?さよ、小夜」

「はい」

貴女「小夜」

「どうしたの?」

貴女「小夜!」

彼女は、名前を確かめているのだった。

「貴女の名前は?」

貴女「?」

「名前です。もしかして、、無いの?」

私は頷くと、小夜は私を抱きしめた。

「なら、僕が付けても良いですか?」

また、頷くと、小夜はおもむろに口を開いた。

「咲耶。咲耶は、どう?」

貴女「咲耶?咲耶、、、」

私は、頷くと小夜は笑った。

6話 手を、、、→←4話 困惑



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あんず - 狼、かわいい\(〜∀〜)/ (2018年2月27日 17時) (レス) id: 1ec0694cdc (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 月下*妖狐さん» 和みますねー (2017年7月5日 11時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
月下*妖狐(プロフ) - 和むー(*´ω`*) (2017年7月5日 9時) (レス) id: b3656ffd00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒狗 | 作成日時:2017年6月26日 22時

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