3話 まだ、、、 ページ5
小夜は、審神者部屋へ入る前に声をかけた。
「ねぇ、入るよ」
そう言って中へ入ると、彼女は部屋の隅に体を寄せ唸っていた。
まるで、ここから去れとでも言っているかのようだった。
「ごはん、食べる?」
お盆を下に置き、食べるよう促すが手を付けようとしない。
小夜は、彼女をジッと見つめた。
貴女「グルルル、、、」
「大丈夫。何もしない」
おいでと手招きしても近寄って来ない。
爛々と光る鋭い目で小夜を睨みつけていた。
「ごはん、どうする?食べる?」
彼女は、首を振った。
「分かった。また、来るね」
小夜はそう言って襖を閉めた。
ーー
「ごめんなさい、、、。無理でした」
余ったごはんを光忠に渡した。
「大丈夫だよ。小夜君、君がもし食欲なかったら何なら食べられる?」
「、、、柿」
「うん。なんとなく分かってた」
「でも、お粥とか汁物なら」
「ありがとう。あの子にはお粥とか汁物系をあげるね」
「うん」
小夜は、厨から出ると部屋へと向かった。
部屋には、二人の兄がいた。
「小夜、どうでしたか?」
「、、、無理だった。けど、諦めない」
「ふふ、小夜はあの子供を気に入ったのですか?」
「うん。僕と似てるから」
ふわりと笑うと二人の兄も笑った。
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あんず - 狼、かわいい\(〜∀〜)/ (2018年2月27日 17時) (レス) id: 1ec0694cdc (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 月下*妖狐さん» 和みますねー (2017年7月5日 11時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
月下*妖狐(プロフ) - 和むー(*´ω`*) (2017年7月5日 9時) (レス) id: b3656ffd00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狗 | 作成日時:2017年6月26日 22時