演目『王様☆おーだー！』 ページ20
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「というわけで！ 第一回みんなで王様ゲーム大会〜〜！！ フゥゥ〜〜！！」
「………………」
「ねぇ黙ってられると恥ずかしいんだけど」
セカイにて。
今日も今日とて練習に励み、少し休憩しようかという話になった。そこで冒頭の俺の発言に戻るわけだが。
「急だな……」
「急だねえ」
「こういうのは勢いが大事なの。ほら仲間内の親睦を深める意味合いでもさ」
「まぁいいんじゃない？ 面白そうだし」
「んふふ、あたし王様ゲーム初めてっ！ ほらミクちゃん達もやろー！」
「ねぇねぇAちゃん！ オウサマゲーム？ ってなになに〜！？」
「リン達にも教えて教えて！」
「え、僕達も参加していいのかい？」
「もっちろんだよ！ ねぇ、寧々ちゃん！」
「うん。いつもお世話になってるし、こういうのっていっぱい人いたほうが楽しいでしょ」
そんなこんなで始まった王様ゲーム。
ルールは至って簡単、王様のくじを当てた人が番号を指定し命令する、ただそれだけ。
ああこんな単純なのになんで人はこのゲームに溺れていくのでしょう。それが人のサガってやつですかね。恐ろしいわ。
メイコ姐がどこからか持ってきた割り箸で即席のくじを作れば準備完了。一人一つ、箸のてっぺんを掴んだことを確認。
「じゃあやっていきましょうか！ せーの」
『王様だーれだ！』
「あ……僕だ。えぇ、どうしようかなぁ」
「カイトか。取り敢えず変な命令の心配はなくなったな」
「ほら尺がないから、カイト早く」
「思ったけど今日は珍しく色々雑だね？」
「そういう日もあるさ」
「うぅん、じゃあ、三番の人が五番の人に特技を披露……とか？」
「うわわわ、いいなー、あたしそれやりたかった！」
確かえむの特技はアクロバットだったか。《体を動かしたいスイッチ》が入ってしまう前に彼女を宥めてから、話を進める。
「で、誰だ？」
「五番は僕だね」
「私が三番よ。そうねえ、どうしようかしら、特技っていっても……あ！」
途端に元気になったメイコ姐、ここじゃできないからと全員で仲良くサーカステントを出る。
なんだなんだ何する気だ、そう思っていたところで彼女は類に手招きをした。
「類くん、準備はいいかしら？」
「ああ、いつでもどうぞ。でも、一体何を……」
言い終わる前に、メイコ姐はガシリと力強く類の腰の辺りを掴んだ。
何かを察したカイトが一気に焦った様な顔をする。
「いくわよ……！」
「ちょ、ちょっと待って、まさか」
「マジ」
あれ、ちょっと何かヤバそうじゃない？？
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