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ふと、冬弥はもしかして、と呟いた。
「司先輩のことではないだろうか」
「変人ワンか……まぁあり得なくはないな。あそこでショーやってるって言ってたし。おい、顔は見たのか？」
段々取り調べみたいになってきてるなと思う。急に知らない人の名前を出されて目を白黒させているとこに話を振られ、Aは慌てる。
「えー、っと、んん……？ あっそうだ、声がデカかったのが一人いた」
「天馬司先輩だな」「司センパイだろ」
「お、おう、そうか。じゃそのテンマツカサってのとっ捕まえればいいんだな」
いつもより妙にキラキラした目で断言してくる冬弥に戸惑いつつも、解決への糸口を掴めた気がして静かに笑う。思い立ったら、すぐに行動するのがAの信条だ。
素早く空っぽの弁当箱をまとめ、「ありがとう、いつか結婚しような」とお礼の言葉を言いその場をあとにする。
取り残されて二人はしばらく顔を見合わせ。
「あのクセ、絶対治させた方がいいよな」
「あぁ」
☆
「勢いよく飛び出してきたはいいけど……テンマツカサって誰だよ……」
五限目、現代文。俺は机に突っ伏した。因みに、決して、行き詰まったからといって睡眠時間を確保しようとしているのではない。
「おい海星、堂々と寝るんじゃない」
「えっ？ あぁ、寝てないっす！ 気にしないでください」
「ったく、ちゃんと授業聞けよー」
身体を起こして話を聞く体勢をとる。が、俺の頭はこの間の出来事でいっぱいだった。
良き友二人から得た情報によると、テンマツカサとやらが関わっているらしい。それが一体誰なのか全く見当がつかないが、先輩、と呼んでいたことから恐らく年上だろう。
開いたノートの真ん中に大きく“テンマツカサ”と書き、その周りにありったけ推察できる情報を書き込んでいく。残念なことに空白は大して埋まらなかった。もう少し話を聞いておけばよかったと反省。
「(二年か三年か……いや、アイツら確かビビッドストリートでユニット組んでたな。そこのコネだったらまぁまぁ終わってるな……)」
最近編入したきたばかりの俺に学年を跨いだ知り合いなんているはずがない。
シャーペンをノートの上に放り投げる。流石の俺もお手上げだ。
「やっぱり、ただの偶然だったのかねぇ」
起立、と号令がかかる。悩んでいるうちにいつの間にか授業が終わっていたらしい。
そうは言ったものの、何故こんなにもあの歌が気になってしょうがないのか、俺は不思議でたまらなかった。
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ありに(プロフ) - 5年ぶりに夢小説を漁ってたらとんでもない神作品に出会ってしまった…応援してます☺️ (2023年3月10日 19時) (
レス) id: 1064f8688a (このIDを非表示/違反報告)
ただのせかおた - 最初の注意事項とか舞台挨拶（？）みたいな感じで書いてるのめっちゃ素敵です！！お体には気をつけてこれからも頑張ってください💍応援してます！！ (2023年1月21日 23時) (レス) id: 5310fc155c (このIDを非表示/違反報告)
kubota6(プロフ) - この作品めちゃ好きです！応援してます！ (2023年1月10日 23時) (レス) @page17 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
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