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__第一幕__ ページ3

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Aが悩んでいる。


「あれっ、アンタ難しい顔してどうしたの」
「なぁ……突然泣き出すって間違いなく病気だよな」
「えっ何があったの」


遊園地で道に迷った、あの日。理由もなく突然流し、そして何事もなかったかのように引っ込んだ涙はAを非常に悩ませていた。


「う゛〜〜……こういう場合って眼科か? それとも内科? まさか精神科じゃないだろうな……。そもそも本当に病気なのか……?」
「んー私にはよくわかんないけど、ま、今何ともないんだったら大丈夫なんじゃない?」


あんまり気にするなよーと友人は去っていく。

そういう問題じゃないだろ。

一人残されたAは再び、頭を抱えた。





「というわけで、お前らはどう思うんよ」
「知るか」


昼休み、一人で悩んでいたってしょうがないと、新たな意見を求めAは中庭で良き友達と昼食をいただいていた。


「すまない、俺もあまり医療には詳しくなくて」
「そーだよ。っつかなんでオレらに相談してんだ、医者志望のヤツにでも聞けば良かったんじゃないのか」
「それは、まぁ、なんとなく」


飲み物を一口飲んでから答える。


「てーか、彰子ちゃんさぁ」
「彰子言うな」
「ズッ友が困ってるのに何? 知るかって。酷すぎじゃない、ねぇ冬弥ちゃんもそう思うだろ」
「え」
「誰がズッ友だ。あと冬弥困ってる」


おー怖い。今日もキレキレのツッコミに心を串刺しにされる。

東雲彰人に、青柳冬弥。二人とも、Aの友であり理解者だ。


「ったく……。で、どう言う状況だったんだ。まずはそこからだ」
「えっ、さっき知るかって言ってたじゃんよ。もう彰子ちゃんったらツンデレなんだから〜」
「っるっせぇ、はっ倒すぞ」


軽口を叩きつつ、Aは記憶をなるだけ鮮明に掘り起こす。

ええと、確か。


「迷子んなって……そんで、なんか知らんけど派手な奴らが歌ってた?」
「疑問形……」
「歌……は、大丈夫だったのか?」


冬弥が心配そうな声で聞いてくるが、当の本人はひらひらを手を振った。


「んーまぁ。大丈夫かって聞かれたらそうでもないが、少なくともいつもみたいな感じはしなかった。だから俺も不思議なんだよ。今まで泣いたことなんてなかったし」
「へぇ……それで、迷子ってどこでだ? まさか何も無い所で迷ったわけじゃないよな」
「アホ。俺がそんなに方向音痴に見えるのか。ちょっと野暮用でフェニラン行ったから、ついでに遊んでただけだよ」


そう言うと、彰人が考え込むように静かになった。

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ありに(プロフ) - 5年ぶりに夢小説を漁ってたらとんでもない神作品に出会ってしまった…応援してます☺️ (2023年3月10日 19時) (レス) id: 1064f8688a (このIDを非表示/違反報告)
ただのせかおた - 最初の注意事項とか舞台挨拶(?)みたいな感じで書いてるのめっちゃ素敵です!!お体には気をつけてこれからも頑張ってください💍応援してます!! (2023年1月21日 23時) (レス) id: 5310fc155c (このIDを非表示/違反報告)
kubota6(プロフ) - この作品めちゃ好きです!応援してます! (2023年1月10日 23時) (レス) @page17 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詩声 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年1月6日 9時

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