先輩〜SH〜 ページ13
youside
私には、大好きな先輩がいる。
きっかけはホントに些細なことで。
廊下で転んで落ちた眼鏡を拾ってくれたんだ。
SH｢大丈夫？ほら、眼鏡どうぞ。｣
『あ、ありがとうございます。』
SH｢いいえ。気を付けて。｣
『はい！』
SH｢あ、それと、コンタクトにしてみれば？俺はその方が好きかな？｣
『え、//』
多分、先輩はもう忘れてると思う。
会うきっかけもないし、私からは勇気がなくて話しに行けないから。
先輩と付き合えたら……なんて、そんな高望みはしないからせめて、
コンタクトにしてメイクとかファッションとか、色んな事に興味を持てたこと、
全部先輩のお陰だって、ありがとうって言いたい。
それでいつも、考えるだけで時間が過ぎて結局放課後。
うわ、雨降ってるし！
傘持ってきてないし！
もう、色々上手くいかないな。
雨がやむまで、ちょっと待ってみるか。
…………
いくら待ってもやまない雨。
そして、
幸せそうに相合い傘して私の前を通るカップル達。
羨ましい。
私も先輩と……
｢あれ、どうしたの？｣
『ん？』
SH｢傘忘れちゃった？｣
うわぁぁ、先輩！？
何で居る？何？私の妄想？
SH｢コンタクト。｣
『へ？』
SH｢やっぱり、可愛い。｣
待って待って。今可愛いって言った？
SH｢まぁ、眼鏡でも可愛かったんだけどね。｣
『覚えてたんですか？私の事。』
SH｢当たり前。だって好きなんだよ？俺。Aちゃんの事。｣
SH｢俺が部活してる時、よく見えるんだよ。Aちゃんが花に水あげてるの。｣
SH｢それで、いい子だな〜っ。可愛いなぁーって。｣
見られてたなんて、知らなかった……//
SH｢前から可愛かったけど、最近さらに可愛くなっちゃって。いつ告白しようかなって思ってたら、まさかのベストタイミング。｣
『…し、信じられない。』
SH｢本当だよ。俺は君の事が好きです。付き合ってください。｣
先輩から差し出された手。
握り返すしかないに決まってる。
『お願いします。』
SH｢本当に？はぁー良かった。緊張したな。｣
手で顔をあおぐ先輩。
今日から彼氏なんて信じられない。
SH｢それじゃ、付き合った記念に一緒に帰る？｣
先輩の手には一つの傘。
これって、
『相合い傘ですか？//』
SH｢そう。こういうの憧れるじゃん？｣
先輩も同じこと考えてたんだね。
『はい！』
雨が好きになった幸せな一日。
〜end〜
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作者名：バブル | 作者ホームページ：http://gyonn.exo /nobel
作成日時：2019年10月25日 20時
