恋と飾って(∞) (ページ10)

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(橙side)

俺がAちゃんを見たのは入社式の時やった。

他の子らは眠そうな顔しとったけど、Aちゃんだけは真面目に社長の話聞いとってええ子やなって思ってた。

俺の部署に来てくれへんかなーなんて思っとったらほんまに同じ部署になってん。

仕事も真面目で決して容量がええわけやなかったけど、一生懸命やってる姿にほれてもうた。

Aちゃんが入社してから半年経った位の時に急な仕事が入って朝早く出社した日があった。

パソコンでデータの打ち込みをしてたら、

「おはようございます、、」

『おはよう、Aちゃん朝早いねんな』

これが最初の会話やった。

聞いてみたら毎日早く来て業務の確認とか部署内を軽く掃除とかしてくれとったらしい。

ほんまにええ子やわ。

それから俺はAちゃんより早く来て30分くらいの二人きりの時間を楽しみにしとった。

そんで、毎年恒例の俺主催のバーベキュー。

そこで勝負かけよう思って沢山ええ肉買うたんよ。

Aちゃんと、Aちゃんと仲ええハナちゃんを連れてバーベキュー会場に向かった。

バーベキューの準備はあんま女子らには手伝わせんのがこの会のルール。

それを知らんかったAちゃんが後輩のキッチン手伝ってるのを見て嫉妬した。

なんやかんや準備が終わって食べ始めると、女子の圧力に負けてなかなか食べられへんAちゃんのために沢山持ってった。

しばらくしてAちゃんがぼーっとしとるのに気づいて、おでこ触るとほんまに熱あってん。

Aちゃんがしんどい時に失礼やけど、チャンスやなって思った。

そんで、Aちゃんが寝とる間にコンビニで色んなもん買って、マンションまで送った。

フラッフラで歩くのもしんどそうなAちゃんを抱えて部屋に入ると、

「もう少し、、だめ、、ですか、、」

って目うるうるさせながら言うてくんねん。

こっちは理性保つだけで必死やってのに。

Aちゃんの寝顔を見とったらいつの間にか寝てもうてた。