恋と飾って(∞) (ページ34)

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(紫side)

『よお』

「なんで村上がおるん？」

入試が終わって校門から出てきたAからのその一言。

『迎えに来たんやん』

「私村上に志望校教えてへんよ？」

『俺前から知っててん』

Aの志望校が俺と同じなんはずっと知っとった。

たまたま進路希望書が見えてもうた。

ほんまは飛び上がりたい位嬉しかってんけど人いっぱいおるから抑えたわ笑

その日の昼休み、

『A俺と同じとこ受けるんやな』

横「おん、学部も一緒やで？」

『そうなん？』

横「理由はまあ、、知らんけど」

「ふーん、、」

俺と一緒がええからとかやったら最高やねんけどなぁ、、、

なんて思っとった。

『ほんまはな、抱きしめたい位嬉しかってん』

「え？」

ビックリしとるA。

「そういうのは私が受かってから言うてや」

落ちたらどないすんのとか全然意味わからへんこと言うてるけど

『受からんでもええねん』

「嫌やそんなん、、」

ちょっと泣きそうになっとるAに、

『俺な、Aの事好きやねん』

ほんまは卒業の時に言おうと思ってたのに、
気持ちが溢れて止まらんくなった。

『俺、不器用やし女心とか全く分からへんけど』

Aが好きやねん。

すると、Aの目から涙が零れた。

『え、嫌なら断ってくれてかまへんから、、』

突然の涙に慌てていらん事言うてもうた。

オドオドしとったら、突然Aがでかい声で俺を呼んだ。

「村上！」

『はい！』

「私も村上の事好きやで」

初めて聞いたAの気持ちに俺の頭が真っ白になった。